MAGA分裂とタッカーの第3政党──そして、あなたが使うAIに仕掛けられた新型プロパガンダ

こんにちは。金子吉友です。

本日は、ビッグニュースが飛び込んできました。

ついに、タッカー・カールソンの「第3政党」が動き始めたのです。これはもう、MAGAが分裂したと言っても過言ではない動きです。トランプのMAGAは終わった、と言ってもいい。すでに幻滅してしまった人たちが大勢いて、いまトランプ政権を支持しているのは、一部のMAGA派と福音派の人たちくらいなのではないでしょうか。

そして今日は、もう一つ、どうしてもお伝えしたいニュースがあります。

私たちが日々使っているAIが、いま「新しいプロパガンダの標的」になっているという話です。しかもその手口には、トランプ大統領のかつての選挙対策本部長が関わっている。

一発の戦争が、外と内でまったく正反対の亀裂を走らせています。今日は、この2つの動きを追いかけていきます。

目次

木製のテーブルに集まった顔ぶれ──動き出した「予告」

動き出した予告の時系列

まず、2026年7月3日に私のチャンネルでお伝えしたように、タッカー・カールソン氏は「第3政党の構築を支援する」と宣言していました。

そして2026年8月1日、動きがありました。元下院議員のマージョリー・テイラー・グリーン氏が、自身のXに1枚の写真を投稿したのです。

場所は、メイン州のタッカー・カールソン氏の自宅と思われる場所。いつも彼が番組を収録している、あの木製の大きなダイニングテーブルです。

そのテーブルを囲んでいたのは──

  • マージョリー・テイラー・グリーン氏夫妻(元下院議員)
  • タッカー・カールソン氏
  • トーマス・マッシー下院議員夫妻
  • 対イラン戦争に抗議して政権を去った、ジョー・ケント氏夫妻

そして、グリーン氏はこう書きました。

「私たちは『もう外国の戦争はしない』と言い、それを本気で言っていた。トランプを支持したのは、彼がその約束をしたからだ。しかし彼は、私たち全員を裏切った。私たちの信念は、すべてのアメリカ人のためのアメリカ・ファーストである。右も、左も、中央も」

「その運動は、始まった」

彼女は元下院議員です。共和党の中で、最も強硬なトランプ支持者の一人として知られてきた人物でもあります。その人が「彼は私たち全員を裏切った」と書いた。これは、外部の批評家の言葉ではありません。最も近くにいた者の、決別の言葉なのです。

この投稿は、X上でかなり拡散されました。

この顔ぶれの意味を、少し考えてみてください。 彼らは全員、トランプを最も熱心に支持してきた側の人間です。裏切られたと感じている人たちが、テーブルを囲んだ。外から批判する人間ではなく、内側から離れていく人間が集まった、ということなのです。

そして、この投稿文の中で私が最も注目したのが、「右も、左も、中央も」という一節です。

これは、従来の保守運動の言葉ではありません。共和党という枠を守るための言葉でもない。「外国の戦争をしない」という一点で、党派を超えて人を集めるという宣言です。アメリカの政治において、この軸で人が集まり始めたこと自体が、極めて新しい現象なのです。

なお、投稿が「運動は始まった」という言い方であって、「政党を作った」ではないことにも注意が必要です。現時点ではあくまで運動体であり、組織としては初期段階です。ここは正確に押さえておきたいと思います。

※参照:マージョリー・テイラー・グリーン氏のX投稿(2026年8月1日)

クロックタワーX社の正体──トランプ元陣営幹部とイスラエル

クロックタワーX社の正体

ここで、いったんもう一つのニュースに移ります。冒頭で申し上げた、AIを標的にした新型プロパガンダの話です。

鍵を握るのが、クロックタワーX社というイスラエル関連の企業です。

アメリカのシンクタンククインシー研究所が、2026年7月24日に公開した報告書「The Eighth Front(第8の戦線)」によると、この会社は現在のFARA(外国代理人登録法)に基づく登録の中で、最大のイスラエル関連契約を持っているといいます。

その額は、1年間で4,650万ドル。日本円にすると、およそ70億円以上です。

創業者はトランプの元選対本部長

そして、この会社の創業者の名前を聞くと、少し驚きます。

ブラッド・パースケール氏トランプ大統領の、かつての選挙対策本部長を務めた人物です。

彼は2016年の選挙で、Facebookの膨大な個人データを使って有権者を細かく狙い撃ちした、ケンブリッジ・アナリティカ系の企業を選挙運動に投入した、その分野の専門家でもあります。

整理すると、こうなります。イスラエル国家を代表して情報を配布している、アメリカ最大の代理人会社。 そしてその鍵を握るのが、データを使った世論操作のプロであり、トランプ陣営の元中枢だった人物。

この一点だけでも、これは単なる広報ではないな、ということが匂ってくるわけです。

AIに読ませる新型プロパガンダ──LLMポイズニングとは何か

AIに読ませる新型プロパガンダ LLMポイズニング

さらに核心に迫っていきます。

この会社が作っているサイトは、実は「人間に読ませるため」に作られていないのです。

どういうことか。クインシー研究所の報告書は、この手法をはっきりと一つの名前で呼んでいます。

「LLMポイズニング」──つまり、AIの汚染です。

LLMとは、ChatGPTやClaude、Geminiのような大規模言語モデル、いわゆる生成AIのことです。その生成AIを「汚染する」。これが、新しい形の対AIプロパガンダなのです。

その狙いと、具体的な手口

報告書の原文を借りれば、狙いは「AIの会話の中に、自分たちの望む枠組み(フレーミング)を出現させること」にあります。

具体的な手口は、こうです。

  • 「マーケットブルー」というAI向けの検索エンジン最適化ツールを使い、これらのサイトがAIに参照されやすくなるよう、順位を押し上げる

かつて、GoogleやYahooの検索順位を上げるSEO対策というものがありました。上位に表示されればクリックされやすくなるからです。今回はその「AI版」です。AIがそのサイトを参照しやすくする、という最適化ツールが存在するのです。

そしてもう一つ、極めて巧妙な点があります。

  • わざと感情的な煽りを排除し、事実に基づいた整然とした口調で書く

感情的な主観が混じった文章を、AIは参照しません。 ですから、AIが参照しやすくするために、あえて煽りを全部排除して淡々と書く。 そうするとAIは「これは信頼できる情報だ」と判断し、自分のサイトが取り込まれやすくなる──これを狙っているわけです。

確認された10本超のサイト

報告書で確認されたサイトは10本を超えています。名前を挙げると、こういうものです。

  • 平和を語る「パックスポイント」
  • 抑止の正当性を説く「ファクトシグナル」
  • ガザの映像はやらせだと主張する「フィーディング・フィクション」
  • イラン攻撃を正当化する「ザ・トゥルース・アバウト・イラン」

どれも、中立的で真っ当な名前です。「平和」「ファクト」「真実」──まるでファクトチェック機関か、中立的なシンクタンクのような名前ばかりです。

これは偶然ではありません。 AIは、露骨に党派的な名前のサイトや、感情的な煽り記事を「信頼できる情報源」とは見なしにくい。だからこそ、名前も、文体も、徹底して「中立」を装う必要があったわけです。中立を装うことが、この手法の本質そのものなのです。

そして報告書がAIの標的として名指ししているのが、ChatGPT、Claude、Grokなどなのです。

私自身、この配信の情報整理にAIを使っています。私が使っているのはClaudeですが、そのClaudeが見つけてくるサイトの中に、これらのサイトが含まれているのです。 そして、それを優先的に表示してくる。つまり、AIを鵜呑みにしてしまうと、AI最適化を使って作られたサイトの情報が参照され、バイアスがかかる可能性があるということなのです。

※参照:クインシー研究所 報告書「The Eighth Front(第8の戦線)」(2026年7月24日公開)

四層の資金フロー──情報戦にいくら動いているのか

四層の資金フロー

では、この情報戦に、いったいどれだけの金が動いているのか。金の流れを見ていきましょう。

クインシー研究所の報告書によれば、イスラエルは2023年10月7日のハマスによる奇襲以降、広報活動(ヘブライ語で「ハスバラ」)に10億ドル以上、日本円でおよそ1,500億円以上を投じてきたといいます。そしてFARA(外国代理人登録法)に基づく支出額で見ると、2026年のイスラエルは世界で最も多くこの金を使う国になる見込みだということです。

そして、金の流れを追っていくと、はっきりとした構造が見えてきます。

  • 第1層:イスラエル外務省(出発点)
  • 第2層:ハバス・メディア(フランスに本社を置く広告会社)──2018年以降だけで1億ドル、およそ150億円をイスラエルから受け取っている
  • 第3層:7つの外国代理人登録企業(ハバスが下請けに出す)──その一つがクロックタワーX社
  • 第4層:AIチャットボットへのテキスト配信を担う会社など──600万ドル以上が流れている

イスラエル外務省 → フランスの広告会社 → アメリカの代理人会社 → AIモデル → そして最後に、その答えを私たちが受け取る。

この四層構造になっているわけです。 源流を辿ると、やはりイスラエルが莫大な金を投じていることが分かります。

広告の最大手企業は「金を受け取っているだけだ、これは契約ビジネスだ」ということでやっているのでしょう。ですが、さらにその下請け会社を通じて、AIに対してプロパガンダが仕掛けられている。 クロックタワーX社も、この下請けの一つ、という構造になっているのです。

この四層構造そのものにも、意味があります。

層を挟むほど、責任の所在は曖昧になるからです。イスラエル外務省は「広告会社に発注しただけ」と言える。フランスの広告会社は「契約に基づいて下請けに出しただけ」と言える。下請け会社は「クライアントの依頼でコンテンツを作っただけ」と言える。誰も嘘をついていないのに、最終的に出来上がるのは、AIの回答を歪める仕組みなのです。

これは、スペインの移民危機で見た「彼らは自分たちの手を汚さない」という構図と、まったく同じ形をしています。直接やらない。代理を立てる。層を挟む。 これが、彼らのやり方なのです。

なぜ今なのか──世代別支持率の「崖」

世代別支持率の崖

ここで、一つの疑問が湧いてきます。どうしてこのタイミングで、わざわざAIを標的とするプロパガンダが横行し始めたのか。

答えは、おそらくこうです。彼ら支配者層は、一つの諦めをしているのではないか。 つまり、「人間を説得すること」を、もう諦めているのではないかということです。

数字を見ると、明らかです。

  • マーケット大学が2025年12月に行った調査によると、イスラエルを最も熱心に支持してきたはずの福音派キリスト教徒ですら、60歳以上では70%が支持している一方、18歳から29歳の若い世代では支持率が39%まで落ちている
  • ギャラップ社の調査では、2026年、統計を取り始めて以来初めて、アメリカ人のパレスチナへの同情がイスラエルへの同情を上回った
  • 18歳から34歳の若者に至っては、ガザでの軍事行動を承認する人はわずか9%。イラン戦争への賛成も15%にとどまる9%という数字は、統計的にはほぼ「支持されていない」に等しい水準です)
  • 7月3日の配信でお伝えしたように、若い共和党員の57%がもはやイスラエルに好意的ではない──そしてその傾向は、さらに強まっている

つまり、特に若い世代の心は、もう金を積んでも動かなくなってしまった。

彼らからすれば、いくら金を注いでも若い人たちは動かない。だから彼らは、人間の説得を半ば捨てたということです。そして、これから世界中の人間が「一つの標準的な答え」として頼るようになるAIの方へと、狙いを移した。

対策が早いですよね。 支持率が下がったところで、事実が伝わらなければいい。事実を歪められればいい。ならばAIを攻略すればいい──そういう発想です。

私たちはもう、検索エンジンよりもAIに直接聞いた方が早い時代になりました。 私自身、最近は親子丼にこだわっていて、鶏肉を硬くせずに味を染み込ませるにはどうするか、AIに聞きながら工夫しています。分からないことは全部AIに聞く。答えを最短で教えてくれるのは、もうAIなのです。

このAIを歪めることができれば、事実の認識そのものを歪めることができてしまう。頭がいい、と言わざるを得ません。そして彼らは、すでにそれを、150億円規模の金を投じてやっているのです。

そして、ここには構造上の恐ろしさがあります。

テレビや新聞であれば、「これは偏っているな」と視聴者が気づく余地がありました。局の名前があり、記者の名前があり、論調のクセがある。ですがAIの回答には、そうした「顔」がありません。 どのサイトを参照して、その答えを組み立てたのか。私たちには、ほとんど見えないのです。

偏りが見えない情報ほど、人は疑いません。「中立の顔をした答え」こそが、最も強力なプロパガンダになる。彼らが人間の説得を諦めてAIに向かったのは、単に効率がいいからではなく、AIという媒体が「疑われにくい」という性質を持っているからでもあるのです。

食卓の顔ぶれとケント証言──この亀裂はどこまで本物か

食卓の顔ぶれとケント証言

さて、話を戻します。タッカー・カールソン氏がトランプと決別した、その根本的な原因は何だったのか。

2026年2月末の、アメリカとイスラエルによる共同のイラン攻撃です。「もう外国の戦争はしない」というトランプの公約が、破られた。あれが原因になっているのです。

そして、その同じ一発の戦争が、まったく方向の違う2つの反応を生みました。

  • 外に向かっては、支配層がAIに物語を仕込み始めている
  • 内側に向かっては、足元のMAGA派の支持基盤が分裂し始めている

このイラン戦争が、外と内で正反対の亀裂を走らせているということです。

ジョー・ケント氏の証言(8月3日)

では、内側の亀裂はどこまで本物なのか。2026年8月3日、ピアーズ・モーガン氏の番組に出演したジョー・ケント氏の証言を取り上げます。

拡散されている例の写真について問われると、ケント氏はこう述べました。「私たちはテーブルにいた」──自分、タッカー、トーマス・マッシー、そしてマージョリー・テイラー・グリーン。顔ぶれを自ら認めたのです。

その上で、こう続けています。

「これはまだ初期段階だ。だが、共和党にも民主党にもうんざりして、愚かな戦争から抜け出したいという、右と左の双方に広がるコンセンサスがある」

そして、ここが最も重要な部分です。この連合が何を目指しているのか。

「アメリカを第一に考え、次の外国戦争に焦点を当てず、イスラエルのような外国のロビーに耳を貸さず、アメリカ国民の問題に集中する連合を築こうとしている」

「第3政党」ではなく「連合」

ここは正確に押さえておく必要があります。タッカー・カールソン氏が第3政党を「立ち上げた」とは、まだ言えません。

7月3日の時点でも、彼が言ったのは「第3政党を築くために全力を尽くす」でした。そして8月3日、ケント氏が使った言葉も「連合(コアリション)」です。ただし彼は「新党にもなり得る」とも述べています。グリーン氏も第3政党の結成をほのめかしていますから、このグループが何らかの連合を作っていく可能性は、極めて高いのではないでしょうか。

集まった人物たちの意味

トーマス・マッシー下院議員については、繰り返しお話ししてきました。イスラエルからすると、非常に厄介な議員です。

  • エプスタイン・ファイルの公開を主張した透明化法案の提出者
  • ガザ紛争におけるイスラエル批判を行ってきた
  • セクション224(現219条項)の存在を明らかにしたのも、彼
  • AIPACがなぜ外国代理人ではなくアメリカの団体として登録されているのか、おかしいではないかとずっと言い続けている
  • AIPACから金を受け取っていない

だからこそ、ケンタッキー州の予備選で、対立候補に何十億円もの金が注ぎ込まれ、落選させられたのです。他の誰よりもMAGAであり、アメリカ・ファーストなのに、です。

この事実の意味を、よく考えていただきたいのです。

「アメリカ・ファースト」を最も忠実に実践した議員が、アメリカの選挙で、外国のロビーの資金によって議席を失った。 これほど分かりやすい構図があるでしょうか。そして今、その落選させられた議員が、タッカー・カールソンの食卓に座っている。

議会の中で潰された声が、議会の外で連合として再結集し始めている──これが、いま起きていることの本質です。制度の内側で封じられた者たちが、制度の外側に新しい器を作ろうとしている。

ジョー・ケント氏は、今回のイラン戦争がイスラエルの圧力によって始まったのだと抗議して、辞任に追い込まれた人物です。

こういう人たちが集まったということなのです。タッカー・カールソン氏がこうやって動くのは、影響力が非常に大きい。これは認めざるを得ません。

そして最大のポイントは、「イスラエルのような外国のロビーに耳を貸さない」と、はっきり言葉に出していることです。これは、非常に新しい動きです。

一方、イーロン・マスクは

対照的な動きもあります。イーロン・マスク氏も「アメリカ・パーティー」という政党グループを立ち上げましたが、その後、独立した第3政党を作る動きはまったくありません。

それどころか、Axiosが2026年7月29日に報じたところによると、共和党の票の掘り起こしのために1億ドル以上(約150億円)が献金されたといいます。

タッカー・カールソンが共和党から出ていき、イーロン・マスクは共和党に戻ってきた。これが、いま起きていることです。

この対比は、非常に象徴的です。

イーロン・マスク氏は、「第3政党を作る」と最も大きな声で宣言した人物でした。資金力も、影響力も、SNSというプラットフォームも持っている。条件だけを見れば、彼こそが第3政党を実現できる最有力の人物だったはずです。

ところが、その彼が結局は既存の枠に戻り、資金を注いだ。 一方で、政党を作るとは一度も明言していないタッカー・カールソン氏の食卓の方に、現職・元職の議員たちが実際に集まっている。

声の大きさと、実際の動きは、必ずしも一致しない。ここでも、言葉ではなく行動を見るという原則が効いてきます。

まとめ──AIの答えを、鵜呑みにするな

AIの答えを鵜呑みにするな

今日の話を整理します。

日本でも、結局のところ同じです。 「ガザで一体何が起こっているのか」と思ったとき、私たちはAIに聞くでしょう。

その時に返ってくる答えの材料の一部が、イスラエル外務省がフランスの広告会社を経由して、トランプの元選対本部長の会社に作らせたプロパガンダの情報かもしれない。 そして私たちは、その答えを「中立的な事実」だと思って受け取ってしまう。

まさかAIがそんなプロパガンダ情報をファクトとして取り上げないだろう、と私たちは思っています。ですが、取り上げているのです。

AIはよくAxiosの報道を引用します。CNNもそうです。ですが、それが歪んでいる。 ではアルジャジーラのような中東系メディアや、ロシア・トゥデイのようなロシア系はどうか。それぞれが正しいとも言えません。中東系もロシア系も、歪んでいる可能性がある。

結局は、私たちAIを使う人間の側の「事実を見抜くインテリジェンス」が問われる。そこは、何も変わらないということなのです。

検索であっても、AIであっても、返ってきた回答を鵜呑みにしてしまえば、完全に洗脳され、プロパガンダにやられることになります。

表層ではなく、構造を見てください。

AIが普及することで、私たちはますます真実にたどり着けなくなる。それを逆手に取った、対AIの新型プロパガンダが展開されている。 私にとっては、かなり早い動きだなと、正直かなり驚きました。だから今日お伝えしようと思ったのです。

AIを取り込もうとする動きは、今後ますます増えていくでしょう。 中国なども同様の動きを取ってくるかもしれません。中国メディアはAIが参照しにくいので難しい面もありますが、今回のように「中立的な名前のメディア」を置いて、そこで事実を歪めればいい。 完全な出鱈目はAIが採用しませんから、事実に近づけながら、少しだけ違う意見を混ぜていく──そういうやり方をするでしょう。

では、私たちはどうすればいいのか

気をつけなければなりません。私たちも、真実を見抜くセンスを磨き続けなければならない。 このままでは、私たちはAIという線の空間の中に取り込まれ、囲われてしまう。 AI以外の情報にたどり着けなくなることすら考えられます。これは非常に厳しい状況です。

では、どうすればいいのか。私が考える方法は、二つです。

  • 一つは、自分で検索をすること。 AIの回答に違和感を覚えたら、検索をして自分で確かめる。
  • もう一つは、信用できる「ご意見番」を複数人持っておくこと。 一人ではダメです。一つの分野について2〜3人。そして比較対照して、最終的に自分で結論を出す。

こうしていかないと、また騙されます。

AIの答えも、鵜呑みにしないこと。

そしてもう一つ、今日の2つの話が、実は一本の線でつながっていることを申し上げておきたいと思います。

タッカー・カールソンたちの連合は、「イスラエルのような外国のロビーに耳を貸さない」と明言しました。これは、人間の側で起きている「気づき」です。 若い世代の支持率の崩壊も同じです。人々は、事実に触れて、離れ始めた。

だからこそ、AIが狙われている。

人間が気づき始めたからこそ、人間が頼る「次の情報源」を先回りして押さえにいく。この2つは、別々の出来事ではありません。同じ一発の戦争が生んだ、表と裏の反応なのです。

気づく人が増えれば増えるほど、情報の入り口はより巧妙に押さえられていく。 これが、私たちがいま置かれている状況です。

そして、これは私たち日本人にとっても他人事ではありません。 アメリカがイスラエルに飲み込まれ、日本はそのアメリカに飲み込まれている──この入れ子構造の中で、私たちが受け取る「情報」そのものが、その最上流で加工されているとしたら。真の独立とは何か。真の主権とは何か。 それは、軍事や経済の話であると同時に、自分の頭で事実を確かめる力を手放さない、という一点にも宿っているのだと思います。

ここまでお読みくださりありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。

関連記事

今回の内容をさらに詳しく解説した動画は、私のYouTubeチャンネルで公開しています。ぜひご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. タッカー・カールソンは第3政党を立ち上げたのですか? まだ「立ち上げた」とは言えません。7月3日に「第3政党を築くために全力を尽くす」と宣言し、8月1日にマージョリー・テイラー・グリーン氏が会合の写真を投稿。参加者のジョー・ケント氏は8月3日の番組で「まだ初期段階だが、右と左の双方に広がるコンセンサスがある」「連合を築こうとしている」と述べており、新党になり得るとも語っています。

Q2. LLMポイズニングとは何ですか? 生成AI(大規模言語モデル)を汚染する新型のプロパガンダ手法です。AI向けの検索最適化ツールで自社サイトの参照順位を押し上げ、感情的な煽りを排除した整然とした文章で書くことでAIに「信頼できる情報」と判断させ、AIの回答の中に望む枠組みを出現させます。クインシー研究所の報告書がChatGPT・Claude・Grokを標的として名指ししています。

Q3. クロックタワーX社とはどんな会社ですか? FARA(外国代理人登録法)に基づく登録の中で最大のイスラエル関連契約(年間4,650万ドル・約70億円以上)を持つ企業です。創業者はトランプ大統領の元選挙対策本部長ブラッド・パースケール氏で、2016年選挙でケンブリッジ・アナリティカ系企業を投入したデータ世論操作の専門家でもあります。

Q4. なぜ今、AIが標的になっているのですか? 若い世代の支持がもはや金では動かなくなったためだと金子は見ています。福音派でも18〜29歳の支持率は39%まで低下し、18〜34歳ではガザでの軍事行動を承認する人はわずか9%。人間の説得を半ば諦め、世界中の人が「標準的な答え」として頼るようになるAIへ狙いを移したという分析です。

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この記事を書いた人

反DS歴史研究者、調査ジャーナリスト。YouTube『あつまれニュースの森』(登録者10万人)にて反グローバリズムの視点で世界情勢・国内政治を解説。

本業だったコンサルタントから徐々に歴史研究にシフトしていく。日々リサーチする中、メディアや歴史が嘘だらけであり、この世界が一部の権力機構によって支配されてきたことに強烈な違和感と憤りを覚えるようになる。

グローバリズムの根源と実態を徹底的に研究。その歴史を旧約聖書まで遡り、現在のいわゆるディープステートのルーツがハザール系とアングロサクソン系の2系統にあることを突き止める。

2021年、YouTubeを開始し、グローバリストのルーツを徹底解剖するオンラインサービス『金子ゼミ』を立ち上げる。

グローバリストにより”修正”された歴史を”修復”する「歴史復元主義」を根本理念とする。

情報発信者としての信条は「左も右もない反グローバリズム・国益第一主義」「不偏不党」。

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