こんにちは。金子吉友です。
日本の国会には「世界連邦日本国会委員会」という超党派の組織があります。
事務所の住所は参議院別館。会長は自民党の額賀福志郎衆議院議長、事務総長は海江田万里氏。名簿には、自民党から立憲民主、公明、維新、国民民主、共産、れいわ、社民まで並んでいます。

そして2005年8月2日、衆議院は「世界連邦実現への道の探求」という文言を含む決議を可決しました。その決議を受けて、同年12月14日、外務省総合外交政策局の政策企画室に、世界連邦運動の窓口が設置されています。
怪しい団体の話ではありません。国会と省庁の、記録に残る話です。
ここのところ、満州地下人脈と自民党のルーツ、統一教会とCIA、清和会とCSIS、吉田茂とジャーディン・マセソン商会、麻生太郎とロスチャイルドと続けてきました。
今日は、そこに日本会議と世界連邦という線を重ねます。そして最後に、どこまでが記録で確認できて、どこからが確認できないのかを、はっきり分けて置きます。
目次
前提の確認——ここまでにたどってきた線
満州のアヘンから、自民党の結成資金へ
今日の話に入る前に、これまでの内容を短く振り返ります。
日本政府のアヘン政策は、1894年の日清戦争に勝利したあたりから始まっています。満州は、そのアヘン密売の場所でした。1933年には満州でアヘンの専売制が始まります。
満州国の経営を担っていたのが岸信介です。満州国総務庁次長として、満州をほぼ経営する立場にいました。里見甫(さとみ・はじめ)の機関を通じてアヘンの密売が行われ、莫大な資金が戦費に充てられます。
そして戦後。その資金は自民党の結党資金に、あるいは巣鴨プリズンから釈放されるための資金に充てられたとされます。通称M資金と呼ばれるものです。

この満州地下人脈からは、岸信介、佐藤栄作、吉田茂、大平正芳、池田勇人——のちの首相がずらりと出てきます。笹川良一、児玉誉士夫もここにいます。そして、その二世・三世が、いまも自民党の中枢にいます。
文鮮明とロックフェラーの密約
岸信介と文鮮明が、どこで出会ったか。満州です。戦時中からつながっていました。岸信介、笹川良一、児玉誉士夫、そして文鮮明。この人脈が、戦後「反共産主義」の名のもとに結託し、国際勝共連合を生みます。
ここにもう一段、奥があります。
ロックフェラーがアメリカ政府を動かして、韓国中央情報部(KCIA)の初代部長・金鍾泌(キム・ジョンピル)を指名させた。そして米下院のフレイザー委員会が、その金鍾泌の指示によって統一教会が韓国の政府機関として再組織されたことを報告書で明らかにしています。
そして金鍾泌の訪米に文鮮明が同行し、ネルソンとデイヴィッドのロックフェラー兄弟と面談。世界統一政府という共通の目標で意気投合し、日本の統一教会への支援が決まった——これはフリッツ・スプリングマイヤーの著作による記述です。
さらにその密約には、「ロックフェラーの新世界秩序に反対する日本の愛国的保守勢力を骨抜きにする」という内容が含まれていたとされます。それが勝共連合だった、という見立てです。
表向きは反共。裏側で進んでいたのはグローバリズム。これが、これまでの連載の核心です。

笹川の名は、どこまで広がっているか
日本財団の名誉会長・笹川陽平氏は、自分の別荘に歴代首相を一堂に呼び寄せられるだけの力を持っています。父が笹川良一だからです。
そして枝分かれした先が、いくつもあります。
- 日本維新の会——笹川良一のお抱え運転手だった松井良夫氏が住之江競艇の電気工事を一手に引き受けて財を成し、大阪府議会議員に。地盤を継いだのが松井一郎氏
- 小池百合子東京都知事——父の勇二郎氏が勝共連合の応援を受けて出馬。小池氏自身も、笹川良一の息子で自民党議員だった笹川堯氏の応援を受けて都知事選を戦っています
- 竹中平蔵氏——日本財団傘下の東京財団の二代目理事長。そのポジションから自民党幹部に食い込み、小泉純一郎氏と組んで郵政民営化、規制緩和、プライマリーバランスの導入、株主資本主義のインストールを進めます
- 玉木雄一郎氏——その東京財団の研究員
さらに国際的な線もあります。笹川良一がイギリスの笹川財団の議長に据えたのがロバート・マクスウェル。その娘がギレーヌ・マクスウェルで、愛人がジェフリー・エプスタインです。
そして2026年9月17日に発足した第2次高市改造内閣で、笹川良一の孫である笹川博義氏が環境大臣として初入閣しました。
これも、決して偶然ではないでしょう。

世界連邦とは何か
国家の上に、もう一つの政府を置く構想
ではいよいよ、今日の本題です。
世界連邦とは何か。
推進団体の説明によれば、「世界の国々が互いに独立を保ちながら、地球規模の問題を扱う一つの民主的な政府」です。
国はなくなりません。ここは押さえておいてください。国家は残る。ただし、いま当たり前になっている国家主権の一部が、世界連邦政府に移されるという構想です。
そして、その「一部」が、かなり大きい。
どんな権限を持つのか
構想として挙げられているものを、並べます。
- 世界的に共通な問題について、各国家の主権の一部を世界連邦政府に移譲する
- 世界連邦法は、一人ひとりの個人を対象として適用される(国家は間に入らない)
- 各国の軍備は全廃し、世界警察軍を設置する
- 原子力は世界連邦政府のみが所有し、管理する
- 世界連邦の経費は、各国政府の拠出ではなく、個人から直接徴収する税金で賄う

徴税権を持ち、軍を持ち、原子力を独占し、個人に直接法が及ぶ。
軍隊は、世界連邦政府以外は持てない。つまり、世界連邦に刃向かうための軍隊を持てる国が、地球上から一つもなくなるということです。
これが本当に機能したら、相当に恐ろしい権限を持つことになります。
なぜ、こんな構想が生まれたのか
ただし——出発点は、善意です。ここは公平に書いておきます。
原爆の投下、そして戦争。二度とこれを起こさないために。そういうところから提唱された運動でした。原子力の国際管理をしなければならない、という問題意識が核にあります。
推進団体の説明には、こう書かれています。
> 世界連邦が実現すると国際紛争は国家間の戦争ではなく世界法に基づいて連邦政府によって平和的かつ公正に処理される。連邦政府によって直接募集訓練された世界連邦警察軍が世界の安全保障の責任を負い、各国の軍備は大幅に縮小、または全廃。国家間の戦争は不可能になり不要となるのです。
地球環境の保護、貧困、飢餓の救済、人権問題の解決。手間のかかる国家間の条約ではなく、連邦政府の地球的視座での政策決定を通じて行われる——と。
美しいことが歌われています。問題は、その美しさの中身が「主権の移譲」だということです。
なお、物理学者の湯川秀樹が、1961年から世界連邦運動協会の第5代会長を務めています。これも記録に残っている事実です。

日本の国会に、その委員会がある
1949年12月20日、英国議会の要請で
ここからが、知っておくべき話です。
世界連邦日本国会委員会は、1949年12月20日に設立されています。
設立の経緯が興味深い。イギリスの議会から「現職の国会議員による委員会を創立するように」と要請を受けて、設立されたとされます。
当時の顔ぶれを並べます。
- 初代会長——松岡駒吉(当時の衆議院議長)
- 副会長——田中耕太郎(参議院議員)ら
- 顧問——吉田茂(当時の首相)、尾崎行雄(世界連邦建設同盟の初代会長・「憲政の神様」)、賀川豊彦
吉田茂の名前が、ここにも出てきます。
連載で見てきたとおり、吉田茂は養父を通じてジャーディン・マセソン商会とつながり、満州人脈の一人でもありました。その吉田茂が、世界連邦の国会委員会の顧問だった。
そして当時、イギリスと17か国、アメリカの23州の議会にあった国会委員会と連携が開始されています。最初から国際的なネットワークとして設計されているわけです。
2005年8月2日の衆議院決議と、外務省の窓口
そして2005年。
2005年8月2日、衆議院で「国連創設及びわが国の終戦・被爆六十周年に当たり、更なる国際平和の構築への貢献を誓約する決議」が可決されます。川崎二郎議員ほか20名の提出でした。
その決議文には、こうあります。
> 政府は日本国憲法の掲げる恒久平和の理念のもと、唯一の被爆国として世界の全ての人々と手を取り合い、核兵器等の廃絶、あらゆる戦争の回避、世界連邦実現への道の探求など、持続可能な人類共生の未来を切り開くための最大限の努力をするべきである

「世界連邦実現への道の探求」。この一文が、衆議院で可決された決議の中に入っています。
そしてこの決議を受けて、麻生太郎外務大臣の指示により、2005年12月14日、外務省総合外交政策局の政策企画室に世界連邦運動の窓口が設置されました。
2016年には、参議院でも同趣旨の決議が行われています。
前回の記事で扱った麻生太郎氏が、ここでも出てきます。
グローバルガバナンス推進委員会と、いまの顔ぶれ
2019年、世界連邦日本国会委員会のもとに「グローバルガバナンス推進委員会」という諮問機関が設立されます。同委員会の説明によれば、超党派の国会議員で構成される世界連邦日本国会委員会が、全会一致で設立を承認したとされています。
「グローバルガバナンス」。名前は変わっても、目指しているものは世界連邦です。
そして2025年3月28日の総会で、額賀福志郎氏が新会長に、海江田万里氏が事務総長に就任することが満場一致で承認されています。

名簿に並ぶ名前も、見ておきましょう。自民党からは麻生太郎、石破茂、稲田朋美、加藤勝信、岸田文雄、高市早苗、菅義偉、西村康稔、萩生田光一、平井卓也といった名前が挙がります。立憲民主、公明、維新、国民民主、共産、参政党、れいわ、社民——ほぼ全政党です。
また、国連改革の提言を岸田首相(当時G7議長)に要請した場面には、石破茂、下村博文、山谷えり子、中曽根弘文、遠藤利明、衛藤征士郎、岸田文雄といった顔ぶれが並んでいます。
これは「自民党が」という話ではありません。超党派です。そこがむしろ重い。
国際連帯税——世界連邦の「徴税」
どんな税が構想されているか
世界連邦の構想には「経費は個人から直接徴収する税金で賄う」という一項がありました。それが現実の政策として出てきているのが国際連帯税です。
説明はこうです。「気候変動や貧困、疫病などの地球規模の問題への対策資金を創出するための革新的資金メカニズム構想の一つ。国境を超えて展開される経済活動に対して課税し、その税収を途上国向けの開発支援などに活用する」。

具体的に挙げられている税目を並べます。
- 炭素税
- 航空海上輸送税
- 航空券税
- 国際金融取引税
- 国際電子商取引税
- 多国籍企業税
- 武器取引税
いくらでも取れる、という設計です。
ただでさえインフレと増税で家計は干上がっています。そこへ、こういう税がさらに乗ってくる可能性がある。
推進しているのは誰か
超党派の「国際連帯税の創設を求める議員連盟」があります。2023年度の導入を政府に促す議員立法をまとめると決めた、と報じられました。発展途上国のワクチン確保などを支援する財源にするという説明です。
河野太郎氏は外務大臣時代(2019年)、参院外交防衛委員会で、難民や被災者を支援するための資金調達方法を検討する有識者懇談会を立ち上げる考えを明らかにしています。国際連帯税の導入も検討対象でした。

そして国際連帯税推進協議会(通称・寺島委員会)の座長を務めているのが、寺島実郎氏です。『サンデーモーニング』でも、こう語っています。
> G7が豊かな国と言うなら、そこでのマネーゲームに税金をかけて、アフリカやアジアの貧しい国々に対して……国際連帯税構想というものがあるのですが、そういうものに踏み込んだとなれば、グローバルサウスの方はG7を大したもんだなと、なる
自分が座長を務める構想を、地上波の発言時間を使って宣伝している。ここは、見過ごすべきではないと思います。
そしてSDGsへ
河野氏が立ち上げた有識者懇談会の正式名称は、「SDGs達成のための新たな資金を考える有識者懇談会」でした。
その顔ぶれがまた、よくできています。
- 翁百合氏(日本総研理事長)
- 柏倉美保子氏(ビル&メリンダ・ゲイツ財団 日本常駐代表)
- JPモルガン関係者
- グローバル連帯税フォーラム代表理事

柏倉氏の経歴を見てください。慶應SFC、ケンブリッジ、投資銀行を経て世界経済フォーラム日本事務所の初の職員。そして2017年からビル&メリンダ・ゲイツ財団の日本常駐代表です。公明党に何度も招かれ、ワクチンについて語ってきた人物でもあります。
SDGs、ダボス、ゲイツ財団、国際連帯税、世界連邦。全部つながってきます。
さらに決定的なのが、世界連邦国会委員会の創設70周年記念イベントの名称です。「SDGs推進大会」でした。
世界連邦運動が、いまはSDGs運動に姿を変えている。SDGsの実体は世界連邦運動ではないか——これが私の見立てです。
このイベントには、立憲民主の福山哲郎、国民民主の玉木雄一郎、日本維新の会の馬場伸幸、社民党の福島みずほといった議員が超党派で参加しています。
もう一本の線——日本会議と宗教団体
綾部と亀岡——なぜ、この二つの市が最初だったのか
ここからが、今日いちばん面白いところです。
世界連邦宣言自治体全国協議会という組織があります。1955年に結成され、2019年時点の加盟自治体は54。
その最初が、京都府綾部市です。1950年10月14日、日本で初めての「世界連邦都市宣言」を行っています。続いたのが、同じ京都府の亀岡市でした。
なぜ、綾部と亀岡だったのか。偶然ではありません。

大本と、人類愛善会
綾部は、大本(おおもと)の聖地です。
大本の公式の説明によれば、明治25年(1892年)2月3日の夜、京都府綾部に住む出口なおという女性に「艮(うしとら)の金神」という名で国常立尊が帰神し、大本が開教しました。帰神とは、高貴な神が宿ることをいいます。
そして、出口なおを助けて大本の基礎を築いた出口王仁三郎が生まれたのが、亀岡市です。王仁三郎は大正8年(1919年)に亀岡城跡の土地を取得しています。
大本は、当初から世界連邦運動を精力的に推進してきました。
- 1949年——二代教主・出口すみ子のもとで、世界連邦運動の推進を決定
- 1950年——聖地のある綾部が全国初の世界連邦都市宣言
- その後——亀岡も同宣言
そして推進の実務を担ったのが、人類愛善会です。出口王仁三郎によって設立された組織で、「一つの神、一つの世界、一つの言葉」を理念に掲げています。
先ほど出てきた「グローバル連帯税フォーラム」の参加団体の中に、この人類愛善会の東京支部の名前があります。

フォーラムの参加団体を並べると、こうなります。
- 世界連邦運動協会
- 世界連邦21世紀フォーラム
- 人類愛善会東京支部
- 創価学会平和委員会
宗教団体が、ずらりと並びます。
世界連邦を推進してきた宗教団体
他の推進団体を見ても、同じです。
世界連邦日本仏教徒協議会——1963年結成。設立者は朝比奈宗源(円覚寺派管長)。のちに神社本庁や生長の家(開祖・谷口雅春)などの反共右派の宗教団体とともに「日本を守る会」を結成しています。
ここがポイントです。「反共右派」。統一教会と、まったく同じ立ち位置です。
世界連邦日本宗教委員会——1967年結成。役員には、神社本庁の統理だった北白川道久氏、元伊勢神宮大宮司の鷹司尚武氏、天台座主だった渡邊惠進氏といった名前が並びます。
そして、この方々はいずれも日本会議の顧問です。
日本会議という集票マシン
日本会議とは何か。
1997年、「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」が統合して設立された政治団体です。
- 2016年時点の会員——約3万8000名
- 47都道府県に本部、241の市町村に支部
- 掲げるのは「美しい日本の再建と誇りある国づくり」

「美しい日本」。どこかで聞いた言葉ではないでしょうか。安倍晋三氏が繰り返し使っていた言葉です。
これは偶然ではありません。日本会議が掲げてきた政策は、安倍政権下でかなりの部分が実現しています。
日本会議の役員構成も見ておきましょう。
- 顧問5名のうち4名が宗教関係者
- 代表委員41名のうち17名が主要宗教団体の関係者
- 朝日新聞は、日本会議の事務局の中枢を生長の家の出身者が担っていると報道
ここは一つ、断っておきます。生長の家は、現在は日本会議と関係がありません。途中からかなりリベラルな方向に舵を切り、縁を切っています。日本会議を立ち上げた当時のメンバーに生長の家出身者がいた、という話です。
なお、事務局の中枢を担ってきたとされる椛島有三氏は、日本会議の「事務総長」です。会長ではありません。また、長く会長を務めた田久保忠衛氏は、2024年1月9日に90歳で死去しています。役員構成は変わっていますので、古いリストをそのまま現在の話として読まないでください。
動員のしくみ
日本会議が、なぜ自民党にとって重要なのか。動員力です。
武道館などで、櫻井よしこ氏をはじめとする著名な言論人を招いた講演会が開かれる。全国各地からバスで人が集まり、数千人規模の集客ができる。そこで「こういう法改正が必要だ」と語られると、参加者は学び、地元に散って、47都道府県の本部と241の支部がまた動き始める。

集票マシンであると同時に、政策提言団体でもある。だから自民党議員に対して強い影響力を持ちます。
日本会議国会議員懇談会
そして、日本会議を支援する目的で設立された超党派の議員連盟があります。日本会議国会議員懇談会です。
- 発足時——189人
- 2013年——252名
- 2014年——289名
- 2015年——281名(この時点で国会議員の約4割)
内閣の顔ぶれで見ると、さらにはっきりします。
- 第2次安倍内閣——19人中13人
- 同改造内閣——19人中15人
- 菅内閣——20人中14人
- 岸田内閣——20人中14人
神道政治連盟国会議員懇談会も同様で、岸田内閣は20人中17人がメンバーでした。
そして第2次高市改造内閣。閣僚19人中13人が日本会議の議連メンバーです。高市首相自身が、この議連の副会長を務めています。
宗教色の強い人たちが集まって自民党を支え、その人たちが世界連邦を推進している。この構造が見えてきます。

ただし、ここも公平に書きます。これは自民党だけの話ではありません。立憲民主にも立正佼成会など宗教団体と結びつきの強い議員がいます。日本の政党はどこも、宗教団体や経済団体、各種の利権団体と関係を持ち、選挙で世話になっています。日本会議は、その中の一つです。
ここは、線を引いておく
今日の話を、確認できることと確認できないことに分けます。
記録で確認できること
- 世界連邦日本国会委員会が1949年12月20日に設立されたこと。初代会長は松岡駒吉(衆議院議長)、顧問に吉田茂、尾崎行雄、賀川豊彦
- 2005年8月2日、衆議院で「世界連邦実現への道の探求」の文言を含む決議が可決されたこと(提出は川崎二郎議員ほか20名)
- 2005年12月14日、麻生太郎外務大臣の指示により、外務省総合外交政策局政策企画室に世界連邦運動の窓口が設置されたこと
- 2016年、参議院でも同趣旨の決議が行われたこと
- 湯川秀樹が1961年から世界連邦運動協会の第5代会長を務めたこと
- 2025年3月28日、額賀福志郎氏が会長、海江田万里氏が事務総長に就任したこと
- 綾部市が1950年10月14日、日本初の世界連邦都市宣言を行ったこと。1955年に世界連邦宣言自治体全国協議会が結成され、2019年時点の加盟は54自治体
- 大本が1892年2月3日、綾部で開教し、出口王仁三郎が亀岡の生まれであること。人類愛善会が王仁三郎によって設立されたこと
- 日本会議が1997年、「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」の統合で設立されたこと
- 日本会議国会議員懇談会の人数の推移(発足時189人→2015年281名)
- 田久保忠衛氏が2024年1月9日に死去したこと
確認できなかったこと、留保が要ること
- 「文鮮明とロックフェラーの密約」——フリッツ・スプリングマイヤーの著作による記述です。一次資料は確認できていません
- 「グローバルガバナンス推進委員会が2019年5月15日に全会一致で設立承認された」——同委員会自身の説明によるもので、私の側で議事録までは確認できていません
- 「亀岡市の宣言が1952年11月」——綾部に続いて亀岡も宣言したことは確かですが、資料によって年月が食い違います。ここは日付を断定しません
- 「SDGsの実体は世界連邦運動である」——これは私の見立てです。イベント名が「SDGs推進大会」だったこと、有識者懇談会の名称がSDGsを冠していたことは事実ですが、「実体が同じだ」というのは解釈です
- 日本会議の役員リスト——2014年時点のものを基にしています。すでに故人となった方も含まれており、現在の役員構成とは異なります
- 個々の宗教団体の意図——世界連邦運動に関わってきたことは団体自身が公表していますが、「だからグローバリズムの手先だ」と断じることはしません。出発点が反戦・反核にあったことは、公平に見ておくべきです

こうして分けると、残るものははっきりします。
国家主権の一部を移譲し、徴税権と軍を持つ世界政府を作ろうという構想があり、それを推進する委員会が国会の中にあり、外務省に窓口があり、衆参両院で決議が通っている。
ここは、動きません。
そして、それを「知らなかった」で済ませてきたのは、私たち有権者の側でもあります。
まとめ——なぜ「ゾンビ政党」と呼ぶのか
反共の看板と、その裏側
ここまでの線を、一本にまとめます。
統一教会が、自民党の清和会を育てた。岸信介らは統一教会とともに「保守」と呼ばれるグループを形成した。ところがその統一教会の実体は、グローバリズムだった。
切れなかった理由は、選挙です。
統一教会の信者が選挙に駆り出され、ポスターを貼り、チラシをまき、電話をかける。その支援なしには当選できない議員が、たくさんいた。だから実体が知られても、切るに切れない関係になってしまった。
そうやって、裏金と宗教票で生きながらえてきたのが自民党です。
そして結局、親米保守・対米従属の立場から一歩も出なかった。なぜなら、対米自立を掲げた瞬間に「愛国保守」のジャンルに括られ、排除対象になるからです。
ロックフェラーと文鮮明の密約は、まさにそれを目的としていたとされます。本当の意味での愛国保守が生まれたら、それを排除する。そのために清和会を大きくした。
一応は保守。ただし親米・従米の保守であって、対米自立には絶対にならない。そういう「保守の看板」だったわけです。

そして、いまは保守ですらない
ところが、いまはもう保守でも何でもなくなってしまいました。
移民政策、増税、売国的な政策をやり続けている。この30年、経済をまともに成長させられなかった。それでいて誰も責任を取らない。
自民党という看板を外したら勝てない。だから解党できない。ゾンビ政党です。
そして、そのカルマを背負わされているのは、私たち国民のほうです。
表層ではなく、構造を見てください
今日見てきた線を、もう一度並べます。
満州のアヘン → 自民党の結党資金 → 岸信介と文鮮明 → 勝共連合 → 清和会 → そして日本会議 → 世界連邦。
多くの自民党議員が日本会議の議連に入り、日本会議の役員を務める宗教団体の人々が、世界連邦運動にも関わっている。そして世界連邦日本国会委員会には、超党派で多くの議員が参加している。
外務大臣が国際連帯税を推進し、外務省に事務局まで作られている。
調べれば調べるほど、この国の政治家たちは一体何を考えているのか、と思います。
表層ではなく、構造を見てください。
そして、構造を見るためには、確認できる線と確認できない線を、最後まで分けたままにしておくことです。今日の話で言えば——国会決議も、外務省の窓口も、委員会の設立年月日も、記録で確認できる線。「SDGsの実体は世界連邦だ」は、私の見立て。ここを混ぜた瞬間に、確認できるはずの部分まで一緒に捨てられてしまいます。
そして日本は——「真の独立とは、真の主権とは何か」を、もう一度考えなければならないところに来ています。国家主権の移譲を国会が決議している国で、主権の話をしないわけにはいきません。
ここまでお読みくださりありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。
今回の内容をさらに詳しく解説した動画は、私のYouTubeチャンネルで公開しています。ぜひご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 世界連邦は、本当に国会で決議されているのですか?
「世界連邦実現への道の探求」という文言を含む決議が、2005年8月2日に衆議院で可決されたのは事実です。正式名称は「国連創設及びわが国の終戦・被爆六十周年に当たり、更なる国際平和の構築への貢献を誓約する決議」で、川崎二郎議員ほか20名が提出しました。2016年には参議院でも同趣旨の決議が行われています。ただし「世界連邦の設立を決議した」のではなく、「その道を探求する努力をすべきだ」という表現です。ここは正確に読んでください。
Q2. 外務省に世界連邦の窓口があるというのは本当ですか?
本当です。2005年8月の衆議院決議を受けて、麻生太郎外務大臣の指示により、同年12月14日、外務省総合外交政策局の政策企画室に世界連邦運動の窓口が設置されました。
Q3. なぜ綾部市と亀岡市が最初に世界連邦都市宣言をしたのですか?
大本との関係です。綾部は大本の聖地で、1892年に出口なおを通じて開教した地。亀岡は、大本の基礎を築いた出口王仁三郎の生地です。大本は1949年に世界連邦運動の推進を決定しており、翌1950年10月14日、綾部が日本初の世界連邦都市宣言を行いました。推進の実務は、王仁三郎が設立した人類愛善会が担ってきました。
Q4. 日本会議と世界連邦は、どうつながっているのですか?
役員の重なりです。世界連邦日本宗教委員会(1967年結成)の役員には、神社本庁の統理や元伊勢神宮大宮司、天台座主といった方々が名を連ね、その方々が日本会議の顧問でもありました。また世界連邦日本仏教徒協議会(1963年結成)は、のちに神社本庁や生長の家とともに「日本を守る会」を結成し、これが日本会議の母体の一つになっています。ただし役員リストは2014年時点のもので、現在の構成とは異なります。また生長の家は現在、日本会議とは関係がありません。

