こんにちは。金子吉友です。
2026年11月3日のアメリカ中間選挙で、民主党の得票が前回2022年から約2,000万票増えました。 共和党はほぼ横ばいです。中間選挙でありながら、大統領選挙に匹敵する票が片方の政党だけに積み上がりました。
「この2,000万票はどこから来たのか」──これが今回の出発点です。
結論を先に言います。このうちの大半は、投票総数そのものの増加で説明がつきます。 ただし、説明がついたからといって、異常がないわけではありません。増えた票が、ほぼ丸ごと片方に乗ったという事実は残ります。
後半は日本の外国人政策です。川口市のクルド人が減っていること、海外に住む家族まで対象になる扶養控除、南魚沼市の小学校で外国人の子どもが急増した理由、沖縄で最も多い外国人がネパール人である理由。どれも、制度の細部を見ないと分からない話です。

目次
- 中間選挙で、民主党の票が2,000万票増えた
- 増えた分はどこから来たのか──投票総数そのものが1,500万票増えていた
- それでも残る偏り──増えた票は、ほぼ丸ごと片方に乗った
- テキサスで、共和党が知事と上院を同時に失った
- イスラエルでは、ネタニヤフ首相の推薦が46人にとどまった
- ロサンゼルスの下院選で、AIPACに支えられた現職が倒れた
- ロサンゼルス市長に、ニティヤ・ラマン氏が当選した
- ラマン氏は何を約束して当選したのか
- ワシントンD.C.の市長も、DSAの会員になった
- 「DSAが家族の廃止を掲げている」はどこまで言えるのか
- アメリカは、イスラエル勢力とイスラム勢力に引き裂かれている
- 2028年はヴァンス対オカシオコルテスになるのか
- 平和的なデモが暴動に変わるとき
- 川口市のクルド人が減っている
- 改正入管法の何が変わったのか
- 日本は、海外に住む家族まで扶養控除の対象にしている
- 主要国と比べると、日本の扶養控除はかなり緩い
- 南魚沼市の小学校で、外国人の子どもが急増した理由
- 沖縄でいちばん多い外国人はネパール人である
- 東京都の補助金で、礼拝室の整備が対象になっている
- 外国人による性犯罪を、どう扱うか
- ベトナム人自身が書いた「なぜ日本に来るのか」
- まとめ──123万人は上限ではない
- よくある質問
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中間選挙で、民主党の票が2,000万票増えた
まず、数字を並べます。アメリカ下院の全国得票を3回分並べると、こうなります。
- 2018年:共和党 約5,090万票/民主党 約6,060万票(投票総数 約1億1,300万票)
- 2022年:共和党 約5,420万票/民主党 約5,130万票(投票総数 約1億770万票)
- 2026年:共和党 約5,200万〜5,400万票/民主党 約6,900万〜7,200万票
2022年から2026年にかけて、共和党はほぼ横ばい、むしろやや減っています。一方、民主党は約1,800万〜2,000万票増えました。
中間選挙の投票で、大統領選挙レベルの票数が民主党から出てきた。これが、いま数字を見ている人たちが「おかしい」と言っている中身です。
なお2026年の確定値はまだ出ていません。CNNは下院の全国得票差が二桁になる可能性を指摘しており、ヤフーの集計は約14ポイント差という推計を出しています。ここで使っている2026年の数字は、すべて暫定です。
※参照:CNN 2022 United States House of Representatives elections(Wikipedia)

増えた分はどこから来たのか──投票総数そのものが1,500万票増えていた
ここで、裏を取りました。結論から言うと、説明は存在します。
フロリダ大学の選挙研究機関(Election Lab)の集計によると、2026年の中間選挙では1億2,400万票を超える投票があり、中間選挙としては記録的な数字でした。 アルジャジーラは同じ機関の数字として約1億2,270万票、有権者の約48.8%と報じています。これは1世紀以上で2番目に高い中間選挙の投票率で、1位の2018年をわずかに下回る水準です。
前回と比べます。
- 2022年の投票総数:約1億770万票(投票率 約46%)
- 2026年の投票総数:約1億2,270万〜1億2,400万票(投票率 約48.8%)
差は、約1,500万〜1,600万票です。
つまり、民主党が積み増した2,000万票のうち、1,500万票以上は「投票総数そのものが増えたこと」で説明がつきます。
どこからともなく票が湧いたのではありません。 2022年に投票しなかった人が、2026年には投票所に行った。その規模が1,500万人以上だった、ということです。
※参照:Al Jazeera

それでも残る偏り──増えた票は、ほぼ丸ごと片方に乗った
では、これで話は終わりかというと、終わりません。むしろ、ここからが本題です。
計算してみてください。投票総数が1,500万票増えたのに、共和党の票は増えていません。 2022年の5,420万票から、2026年は5,200万〜5,400万票。横ばい、あるいは微減です。
つまり、新しく投票所に行った1,500万人以上が、ほぼ全員、民主党に入れたことになります。 さらに共和党が減った分も民主党に移っているなら、積み増しは2,000万票に届きます。
これは「不正があった」という話ではありません。しかし「普通ではない」という話ではあります。
通常、投票率が上がれば両党とも票を伸ばします。片方だけが1,500万票を吸収して、もう片方が1票も伸びないという構図は、選挙の統計としてはきわめて珍しい。
では、何が1,500万人を投票所に向かわせたのか。 前々回の記事で見たとおり、出口調査で最大の争点に挙がっていたのは物価とイラン戦争でした。9月の消費者物価指数は前年同月比3.7%、ガソリン価格は前年比39.5%の上昇です。
生活が苦しくなった人が、投票所に行った。 そう読むのが、いまのところ最も素直な説明です。
数字の異常さは、不正の証拠ではなく、不満の規模を示していると考えるべきでしょう。そしてこの不満の受け皿になったのが誰だったのか──そこがこの記事の後半につながります。

テキサスで、共和党が知事と上院を同時に失った
票の動きがどれほど大きかったかを、一つの州で見ます。テキサス州です。
テキサスは共和党にとって負け知らずの地盤でした。その州で、知事と上院議員の両方を民主党に取られました。
- 知事選:民主党のジーナ・イノホサ氏が、現職のグレッグ・アボット知事を破りました。アボット知事の得票は452万4,527票で、敗北を認めています
- 上院選:民主党のジェームズ・タラリコ氏が、共和党のケン・パクストン氏を破りました。タラリコ氏が544万4,982票、パクストン氏が424万9,373票
タラリコ氏の544万票という数字が、どれくらいのものか。
2024年の大統領選挙でトランプ大統領がテキサスで獲得した票に、約94万票まで迫る数字です。 大統領選挙の投票率は中間選挙より高いのが普通ですから、中間選挙でここまで積むのは異例です。
民主党がテキサスで上院選に勝ったのは1994年以来、32年ぶりです。
共和党の牙城が崩れた。これは票の偏りが全国的なものだったことを示しています。

イスラエルでは、ネタニヤフ首相の推薦が46人にとどまった
アメリカから少し離れて、イスラエルの動きも押さえておきます。
2026年10月27日のイスラエル総選挙のあと、イサク・ヘルツォグ大統領が各政党から「誰に政権づくりを任せるべきか」を聞き取りました。11月5日、その結果が発表されています。
- ガディ・アイゼンコット氏(元参謀総長・ヤシャル党)を推したのが67人。国会120議席の過半数です
- ベンヤミン・ネタニヤフ首相を推したのは46人にとどまりました
数字だけ見れば、ネタニヤフ時代の終わりです。ところが、中身を見ると簡単ではありません。
選挙で第1党になったのはネタニヤフ首相のリクードで27議席。アイゼンコット氏のヤシャル党は21議席で第2党です。そしてアイゼンコット氏を推した67人の内訳がこうなっています。
- ユダヤ系4党で48議席(ヤシャル、ベネット元首相とラピド元首相の「ベヤハド」、民主党、わが家イスラエル)
- アラブ系2党で19議席(統一リスト、ラアム)──アラブ系政党としては過去最多です
ところが、アイゼンコット氏もネタニヤフ氏と同じく、アラブ系政党とは連立を組まないと言っています。そうなると手元は48議席。過半数の61議席に13議席足りません。
超正統派の統一トーラー・ユダヤ教の7議席は、誰も推薦しませんでした。
ヘルツォグ大統領は「数字は明確に見えるが、互いに組まないと言い合っているので、政権をつくれるかははっきりしない」と述べ、11月8日に組閣を任せる人を指名するとしています。指名された人は28日以内に連立をつくらなければならず、延長は最大14日。失敗すれば別の候補に移り、最後は再選挙です。
ネタニヤフ首相の側は「テロを支持する勢力に頼る政府だ」と激しく反発しています。

ロサンゼルスの下院選で、AIPACに支えられた現職が倒れた
ここから、今回いちばん重要な流れに入ります。DSA(アメリカ民主社会主義者)に連なる候補が、立て続けに勝ちました。
まずカリフォルニア州第34選挙区。ロサンゼルスのダウンタウン、コリアタウン、ボイルハイツなどを含む選挙区です。
11月4日、AP通信は民主社会主義者で新人のアンジェラ・ゴンザレス=トーレス氏の当選確実を報じました。破られたのは、2017年から議席を持つ現職のジミー・ゴメス下院議員です。得票はゴンザレス=トーレス氏が約59%、ゴメス氏が約41%。6月の予備選ではゴメス氏46%に対して31%と大きく負けていましたから、完全な逆転です。
ここでAIPACとの関係が出てきます。
ゴメス氏は長年、AIPACから多額の献金を受けてきました。2024年の選挙では、AIPACのスーパーPACであるユナイテッド・デモクラシー・プロジェクトが、ゴメス氏を応援する広告に約150万ドル(約2億2,500万円)を使っています。 AIPAC本体からの直接献金も12万5,000ドル(約1,875万円)です。
ただし、ここは正確に書いておきます。2026年の今回の選挙では、10月の時点でAIPAC側の大きな応援は確認されていなかったと報じられています。 つまり「AIPACが金を注いだのに負けた」のではありません。「AIPACがかつて支えてきた議員が、今回は見放されたか、あるいは支援が届かなかった」という状態です。
ゴンザレス=トーレス氏は大学の学生カウンセラーで、地元ハイランドパークの住民評議会の会長。DSAの会員で、オカシオ=コルテス議員を生んだ団体「ジャスティス・デモクラッツ」が推しました。ガザでの「ジェノサイド」を批判し、AIPACや企業の献金は一切受け取らないと訴えています。
一方のゴメス氏は、8月から性的な不正行為の疑いで下院倫理委員会の調査を受けていました。 本人は否定しています。この疑惑も逆風になったとみられます。 支援団体の構図だけで説明しきれる話ではありません。

ロサンゼルス市長に、ニティヤ・ラマン氏が当選した
同じ11月3日、アメリカ第2の都市ロサンゼルスの市長選でも番狂わせがありました。
勝ったのはニティヤ・ラマン氏。現職のカレン・バス市長を破りました。インド系の女性で、2020年からロサンゼルス市議会第4区の議員。ロサンゼルスで初めての南アジア系の市長になります。
得票率はAP通信の集計でラマン氏52.1%、バス氏47.9%。開票率76%ほどの時点の数字で、正式な確定は12月です。それでもバス氏は5日、「市民が声を上げた」として敗北を認めました。
ラマン氏は、もともとバス氏の味方でした。 ところがバス氏の支持率が低いのを見て、立候補の締め切り最終日の2月に出馬を表明。6月の予備選では開票当夜3位でしたが、その後の集計で逆転して決選に進み、そのまま現職を倒しています。
訴えたのは家賃と住宅の問題、ホームレス対策、ロサンゼルス市警本部長の交代などの警察改革です。バス市長には、2025年1月のパリセーズの山火事への対応で厳しい批判が集まっていました。
ここで一つ、正確にしておくべきことがあります。
ラマン氏は2020年の選挙でDSAロサンゼルス支部の推薦を受けました。ところが2024年、同じDSAロサンゼルス支部から譴責(けんせき)を受けています。 ですので「DSA所属の候補者が勝った」という言い方は、ラマン氏については単純には当てはまりません。彼女自身は民主社会主義者を名乗っており、報道もそう扱っていますが、DSAとの関係は一度切れているということです。
それでも、ニューヨークとロサンゼルス──アメリカで最も大きい2つの都市を、民主社会主義者が率いることになったのは事実です。

ラマン氏は何を約束して当選したのか
公約を見ると、この流れの中身が分かります。陣営の公約サイトを中心に、六つの分野にまとめました。
ホームレス対策。 これが最大の争点でした。路上のテントや野営で暮らす人を、2028年のロサンゼルス五輪までに少なくとも半分に減らすと約束しています。そしてバス市長の目玉政策だった「インサイド・セーフ」を厳しく批判しました。路上の人をホテルなどに移す事業ですが、陣営の試算では1室あたり年に約8万5,000ドル(約1,275万円)もかかる。しかもロサンゼルス・タイムズによれば、移った人の4割が路上に戻ってしまったといいます。
住宅。 年間の住宅建設を3倍にする。いま平均で18か月かかる建築許可を、規則に合った計画なら60日以内に出す。借家人の保護は市議時代の実績で、家賃の値上げ幅の上限を40年ぶりに見直し、正当な理由のない立ち退きを禁じる規制をすべての賃貸住宅に広げました。
治安と警察。 「警察の予算を削るか、今のままか」という二者択一ではない、と言っています。精神的な危機などの通報には、銃を持たない専門チームが駆けつける仕組みを全地区に広げる。警察への外部監視も強める。報道によれば、ロス市警のジム・マクドネル本部長を交代させるとも約束しました。
移民。 「ロサンゼルスを全米で最も強い聖域都市にする」。市の聖域都市条例は、ラマン氏自身が書いたものです。市の施設の中では、移民当局ICEの活動を禁止するとしています。
生活インフラ。 バス市長になってから平均的な家庭の水道・電気代が年に約1,000ドル(約15万円)上がったと批判しました。壊れた街灯や道路の穴といった身近な市のサービスの立て直しも訴えています。
並べてみると分かります。物価と家賃と治安──生活の話で勝っています。イデオロギーで勝ったのではありません。 ニューヨークのマムダニ市長が市営スーパーを掲げて勝ったのと、同じ構図です。

ワシントンD.C.の市長も、DSAの会員になった
首都ワシントンD.C.でも、民主社会主義者が市長になります。
11月3日の市長選で勝ったのはジャニース・ルイス・ジョージ氏、38歳。DSAの会員です。3期務めたミュリエル・ボウザー市長が出馬しなかったため、2015年以来の新しい市長になります。
経歴はこうです。1988年生まれ。祖父母の代からワシントンに住む家で、第4区で育ちました。大学時代、家賃の値上げで家族が実家を追い出され、これが借家人の権利に関心を持つきっかけになったと語っています。ハワード大学の法科大学院を出てフィラデルフィアで検察官に。2016年にワシントンに戻り、DC司法長官室で少年事件の検察官を務めました。2018年にDSAに入り、2020年にDC議会第4区で当選。 民主社会主義者を名乗る議員は、DC議会で20年ぶりでした。
本選の得票率は84.3%と伝えられていますが、この数字は一次情報での確認ができませんでした。 確実に確認できるのは、6月の民主党予備選で、DC議会議員のケニアン・マクダフィー氏を54.1%対35.1%で破ったことです。ワシントンは民主党が圧倒的に強い街なので、実質的な勝負はこの予備選でした。
公約は、住宅を7万戸以上増やすこと、誰でも使える手頃な保育、食料支援を受けている人の市バス無料化です。
トランプ大統領は予備選のあと、「共産主義の信奉者にワシントンを壊させない」と投稿しました。連邦政府のお膝元で、トランプ政権と社会主義者の市長がどう向き合うのかが注目されます。

「DSAが家族の廃止を掲げている」はどこまで言えるのか
ここで、一つ検証しておかなければならないことがあります。
DSAについて、「家族を廃止して、子育てを集団化する」という主張を掲げている団体だ、という説明がネット上で広く流通しています。この点の裏を取りました。
結論から言うと、DSAの公式な綱領にそうした文言は確認できませんでした。
確認できたのは、次のことです。
- 2025年のDSAの「ソーシャリズム・カンファレンス」で、家族をテーマにしたパネル討論が開かれた。保守系メディアは、そこで核家族の廃止が公然と語られたと報じている
- DSAがその動画につけた紹介文では、核家族という形態を「本質的に抑圧的で、人種差別的で、異性愛主義的な制度」と表現している
- 登壇者の一人が、食料・住宅・教育・保育を「集団化される」ものとして語った
つまり、「DSAが主催したパネルで、そうした議論が行われた」ところまでは事実です。しかし「DSAの政策綱領である」とまでは言えません。
ここを区別しないと、話が通じなくなります。 実際にラマン氏もルイス・ジョージ氏も、選挙で訴えたのは家賃・住宅・保育・交通の値段でした。家族の廃止を掲げて勝ったわけではありません。
一方で、DSAが実際に掲げている政策には確認できるものがあります。医療の完全無料化、家賃統制の全国導入、大学・保育・介護の無償化、公共交通の無料化、富裕層への課税強化、移民当局ICEの廃止、警察予算の削減、パレスチナ国家の承認といった内容です。
これだけで十分に強い主張です。誇張を足す必要はありません。

アメリカは、イスラエル勢力とイスラム勢力に引き裂かれている
ここまでの材料を並べると、アメリカの議会で何が起きているかが見えてきます。
一方には、AIPACをはじめとするイスラエルロビーの資金を受けた議員たちがいます。ゴメス下院議員が受けてきた約150万ドルの広告支援は、その一例にすぎません。
もう一方には、DSA(赤)とイスラム系団体(緑)の連合、いわゆるレッドグリーン同盟に支えられた候補者たちがいます。ニューヨーク市長のゾーラン・マムダニ氏、ミシガン州選出で全米初のムスリム上院議員となったアブドゥル・エルサイド氏、そして今回のゴンザレス=トーレス氏、ラマン氏、ルイス・ジョージ氏。
エルサイド氏については、前々々回の記事で書いたとおり、正確にしておくべき点が二つあります。
一つ。DSAは公式にエルサイド氏を推薦していません。 本人は「技術的にも実践的にも、自分はDSAではない」と述べています。推薦したのはCAIRアクションで、そのスーパーPACが11万5,000ドルを投じました。
二つ。「父がCAIRミシガン会長」とされていたのは、義父(妻の父)のタイイブ・ジュカク氏です。CBSが連邦税務申告書で確認しています。実父はモハメド・エルサイド氏で、ウェイン州立大学の機械工学の関係者です。
こうした細部を正確にしないと、「レッドグリーン同盟」という枠組み自体が疑われることになります。
枠組みそのものは成立します。 イスラエル系の資金に支えられた政治家と、イスラム系・社会主義系の支持に支えられた政治家。この二つが民主党の内部で争っていて、どちらが勝ってもアメリカ国民の利益が中心に置かれていない。 これが今回の選挙で見えた構図です。

2028年はヴァンス対オカシオコルテスになるのか
この構図を2028年まで延長すると、こうなります。
共和党側はJDヴァンス副大統領が出てくると見られます。マルコ・ルビオ国務長官が辞任するのではないかという観測もありますが、これは今回の中間選挙の大敗とイラン戦争から距離を置くためではないかと見られています。
ヴァンス氏には、一つ変化があります。 イラン戦争をめぐっては、彼はずっとイスラエルと距離を置いていました。ところがいま、イスラエルロビーにすり寄っています。
理由は構造的です。アメリカの大統領選挙は、予備選までは自分の力で戦えても、本選になるとイスラエルロビーの資金なしには戦えない。 トランプ大統領もそうでした。ヴァンス氏も、同じ道を通ることになります。
ヴァンス氏は今回の中間選挙の敗因を「イラン戦争だ」と言い切り、イスラエルとの関係を改めなければいけないという趣旨の発言もしています。しかし大統領選挙になれば、ユダヤ系の大口献金者(メガドナー)の資金が必要になる。 発言は建前と見るべきでしょう。
民主党側は、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員(AOC)でしょう。11月4日の記事で見たとおり、2026年5月のアトラスインテルの調査でAOCは26%と首位。2025年9月のエマーソンの調査では4%でしたから、1年足らずで急上昇しています。
そうなると2028年は、イスラエル勢力の代理人と、レッドグリーン同盟の代理人が戦う大統領選挙になります。
どちらが勝っても、アメリカ国民のための選択肢がない。 これが、いま起きていることの意味です。

平和的なデモが暴動に変わるとき
もう一つ、移民の増加と社会の分断が結びつく経路を見ておきます。
フランス・パリの学生デモが暴徒化しました。デモそのものは平和的に始まります。そこに火を注ぐ者がいる。 スウェーデンでも、イギリスのバーミンガム(パキスタン系住民が2割に達するとされます)でも、不満を抱えた移民の集積が社会の不安定要因になっています。
そして、こうした抗議活動の基盤に資金が流れています。前日の記事でも触れたネビル・ロイ・シンガム氏です。上海在住のアメリカ人で、自称マルクス主義者。
確認できる数字はこうです。
- 2025年9月の下院歳入委員会の書簡は、シンガム氏からピープルズ・フォーラムへの約2,000万ドル(約30億円)の資金提供に言及している
- FOXニュースは、ピープルズ・フォーラムに2,240万ドル(約33億6,000万円)、コードピンクに133万ドル(約2億円)という数字を報じている
- 議会の調査対象には、ピープルズ・フォーラム、ブレイクスルー・ニュース、トリコンチネンタルが含まれる。 連邦捜査局と内国歳入庁も調べていると報じられている
ただし、ここでも線を引いておきます。 ファクトチェック機関のSnopesは、「No Kings」デモをソロス氏とシンガム氏が資金提供していたという主張について、「部分的にしか裏付けられない」と判定しました。ピープルズ・フォーラムがデモを宣伝し参加したことは確認できたが、組織化で主要な役割を果たしたという証拠は見つからなかった、としています。
「資金が流れている」ことは確認できます。「暴徒化を指揮している」ことは確認できていません。ここを混同すると、話が一気に陰謀論に落ちます。
確実に言えるのは、特定の思想を持つ資金提供者が抗議活動の基盤となる組織を長期にわたって支えており、それが議会の調査対象になっている、というところまでです。
そして日本は、これから何百万人規模で移民を受け入れようとしている。 不満を抱えた人の集積が生まれる土壌を、自分で作っているところです。
※参照:Snopes

川口市のクルド人が減っている
ここから、日本の話に移ります。
埼玉県川口市とその周辺には、トルコから来たクルド人が数多く暮らしています。そのクルド人が、減っています。
住民票のあるトルコ国籍の住民は、2025年6月の1,439人から、2026年9月には1,091人へ。1年あまりで4分の1ほど減りました。 10月時点では約1,045人という数字も出ています。
日本クルド文化協会の事務局長、ワッカス・チョーラク氏によると、自分から国に帰るクルド人は、昨年は1年で100人ほどだったのが、今年はすでに300人以上。 ただしこれは協会の見方であって、公式の統計ではありません。 仮放免者は統計に表れないため、正確な数は誰も把握していません。
なぜ減っているのか。 理由は二つあります。

改正入管法の何が変わったのか
一つ目が、2024年6月に施行された改正入管難民法です。
以前は、難民申請をしている間は、何回目の申請であっても送還されませんでした。 そのため、不認定になっても申請を繰り返せば、日本に居続けることができたわけです。
改正法では、1回目と2回目の申請中は今までどおり送還されませんが、3回目以降は、審査中でも送還できるようになりました。 ただし、難民と認めるべき相当の理由を示した場合は例外です。
さらに政府は、2025年5月に「不法滞在者ゼロプラン」を打ち出して送還を加速させました。入管の職員が付き添って国の費用で送り返す「護送官付き送還」は、2025年に318人で過去最多となっています。
二つ目が、運転免許です。2025年10月からは、在留資格がなく住民票もない人は、運転免許を更新できなくなりました。 クルド人の多くが働く解体業では、車の運転ができず、人手不足や廃業も出ていると報じられています。
法律と免許。この二つが効いて、人が帰り始めました。
ここで、一つ付け加えておきます。 週刊現代は「クルド人が減ることで解体業者が減り、解体費用が上がるのではないか」という記事を出していました。約200社のクルド系解体業者が人手不足に直面し、解体費用が5年以内に倍増するという懸念です。
ところが、現場の受け止めは違うようです。解体業者そのものは他にいくらでもいて、呼び寄せれば済むという話も出ています。 地元議員からは、トラブルが減る兆しや業界のコンプライアンス向上を指摘する声もあり、健全化の過程と見る見方もあります。
「人手不足になるから受け入れを緩めるべきだ」という論法が、どこまで実態に基づいているのか。 ここは慎重に見る必要があります。
※参照:週刊現代(ライブドアニュース)

日本は、海外に住む家族まで扶養控除の対象にしている
次は税金の話です。ここが、今回いちばん知られていない論点かもしれません。
日本で働いて税金を納めている人は、海外に住んでいる家族も「扶養」に入れて、税金を減らすことができます。 日本人でも外国人でも同じ制度です。国税庁が定める「国外居住親族に係る扶養控除」です。
年齢によって扱いが変わります。
- 15歳以下:そもそも扶養控除がありません(日本国内の子どもも同じ)
- 16歳から29歳まで、および70歳以上:対象になります。家族であることを示す書類と、お金を送った記録があれば認められます
- 30歳から69歳:原則として対象外になりました
働き盛りの大人まで扶養に入れるのはおかしい、という批判があったためです。
ただし、例外が三つあります。
1. 留学で日本を出た人 2. 障害のある人 3. その年に生活費や教育費として38万円以上の仕送りを受けている人
つまり、年に38万円、月に3万円ほど送金した記録があれば、海外にいる働き盛りの親や兄弟でも、いまでも扶養に入れられるわけです。
扶養に入れると所得から差し引ける額はこうなります。
- 一般の扶養親族:38万円
- 19歳から22歳の特定扶養親族:63万円
- 70歳以上の老人扶養親族:48万円
所得税だけでなく住民税も安くなり、扶養の人数が多ければ、住民税がかからなくなる場合もあります。
なお、30歳から69歳を原則対象外とする見直しの適用時期は、所得税が2023年分から、住民税が令和6年度(2024年度)からです。媒体によって「2023年から」「令和6年度から」と書き方が分かれるのは、この二段構えのためです。
※参照:国税庁

主要国と比べると、日本の扶養控除はかなり緩い
では、ほかの国はどうしているのか。
「広く認める」側にいるのが日本です。年齢の条件や38万円以上の送金といった条件はつきますが、海外の家族を扶養に入れることを認めています。
真ん中がドイツとフランスです。どちらも、生活に困っている親への仕送りに限って差し引けます。
- ドイツ:所得税法33a条の規定で、本当に生活に困っていることの証明が必要です。上限は2026年分で年1万2,348ユーロ(約222万円)ですが、物価の安い国に住む家族への仕送りは、その4分の1から4分の3まで減額されます。 さらに2025年からは、現金での手渡しは認められず、銀行振込だけになりました
- フランス:民法で子どもに扶養の義務がある「困窮した親」への仕送りなら、相手が国外にいても差し引けます。ただし、本当に困窮していることを納税者の側が証明しなければなりません
「原則として認めない」側にいるのが、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアです。
- アメリカ:扶養に入れられるのは、アメリカ国民、アメリカの居住者、それにカナダかメキシコに住んでいる人だけ。海外の親にいくら送金しても、扶養には入れられません
- オーストラリア:扶養の税額控除はオーストラリアの居住者が対象
- イギリス:そもそも扶養控除の仕組みがない
- カナダ:親を介護する人向けの控除は、親がカナダに住んでいることが条件
こうして並べると、送金の記録さえあれば海外の家族を扶養に入れられる日本の制度は、かなり緩い部類に入ることが分かります。
注目すべきはドイツの設計です。物価の安い国への仕送りは控除額を4分の1まで減らす。 現地の物価水準に合わせて調整しているわけです。日本は一律38万円。ここに調整の仕組みがありません。
これから何百万人規模で受け入れるのであれば、この制度を先に見直すべきです。 本国に親族がいると申告すれば、相当な範囲が認められてしまう。納税額が減る分は、誰かが埋めることになります。

南魚沼市の小学校で、外国人の子どもが急増した理由
新潟県南魚沼市で、外国籍の児童が急増しているという話があります。なぜ急に増えたのか、理由が分かりました。
南魚沼市には「国際大学」という大学院大学があります。 学部はなく、大学院生だけの大学です。そして学生のほとんどが留学生です。
数字としては、在籍412人のうち394人が海外からの留学生(95.6%)という数字が出回っています。この412人/394人という数字は一次情報での確認ができませんでしたが、 大学ポートレート(私学版)には「学生の多くは、JICA、アジア開発銀行、国際通貨基金などの支援を受けています」と記載があり、留学生が大半を占める構造そのものは確認できます。
ここに、いくつもの公的な資金が集まっています。
- JICAの奨学金:2024年5月時点でJICAの奨学生だけで200人超と言われています
- 南魚沼市のふるさと納税:「国際大学応援コース」で寄付を集め、寄付額の約4割または約9割が大学への助成金として交付される仕組み
- 国の経常費補助金:私立大学として交付されています
- 新潟県との連携:県内企業の海外展開支援
奨学金と補助金と助成金が、何重にも積み上がっています。
そして、ここからが本題です。留学ビザは家族帯同が認められます。
国際大学は全寮制ですが、家族を連れてくる場合に備えて、キャンパス内に夫婦向けのアパートが18戸あります。 学齢期の子どもがいる場合は、キャンパス外のアパートを探すことになります。
つまり、400人近い留学生の多くが結婚していて、子どもを連れてくる。
結果どうなったか。日本語指導が必要な児童生徒が、前年比で28人増えて61人になりました。 そして国際大学の学生の子どもの小学校への入学規模は50人超とされています。
一つの大学があるだけで、地元の小学校に外国人の子どもが一気に50人入ってくる。 日本語指導員の人数は変わらないので、対応しきれなくなります。
これは大学の責任ではないでしょうか。 留学生を400人集めるのであれば、その家族と子どもをどうするかまで、大学が設計すべきです。自前で学校をつくるという選択肢だってあります。 いきなり地元の小学校が受け入れるのは、無理があります。
設立の経緯も見ておきます。 国際大学は経済界の大物たちが設立した大学で、MBAを取得できる最先端の大学院をつくるという意気込みでした。ところが日本人がほとんど来なかった。 そこで海外のエリートを奨学金で集める構造に変わっていった、という経緯です。
日本人が来ない大学を、公費で海外の学生を呼んで維持している。そして、そのしわ寄せが地元の小学校に出ている。
※参照:大学ポートレート(私学版)

沖縄でいちばん多い外国人はネパール人である
沖縄県で、在留外国人の国籍別で最も多いのはネパール人です。
琉球銀行系の研究機関「りゅうぎん総合研究所」の分析によると、2023年末時点で沖縄県の在留外国人は2万5,447人、国籍・地域別ではネパールが4,428人で最多でした。2022年末は3,335人で、やはり最多です。民間サイトの2025年版データでは、ネパール籍は6,178人とされています。
ネット上で流通している「8,331人」という数字については、一次情報での確認ができませんでした。 年次や範囲(県全体か那覇市か、在留外国人全体か留学生か)が特定できません。ネパールが最多であること、増え続けていることは確認できますが、人数は出典によって幅があります。
重要なのは人数より構造です。
沖縄にいるネパール人の半分以上が留学ビザです。 理由はこうです。
- ネパール現地の日本語学校と、授業料が比較的安くビザが通りやすい地方の日本語学校が、強く提携している
- 沖縄に日本語学校が多く、現地校と結びついている。日本への入り口として沖縄が選ばれている
- 沖縄の宿泊・飲食サービス業は人手が深刻で、留学生のアルバイトを積極的に受け入れてきた。最初の仕事が見つけやすい
そして、ここから先が肝心です。
沖縄の環境や職場に慣れた留学生が、卒業後もそのまま沖縄で働くために、在留資格を「特定技能1号」や「技術・人文知識・国際業務」へ変更する動きが増えています。
留学ビザで入る → アルバイトで職場に入る → 卒業時に就労資格へ変更する。この流れが、すでに出来上がっています。
そして日本語学校や専門学校を卒業するタイミングで、より時給や給与水準が高い東京や大阪へ移っていくケースもあります。
これは「移住ルート」です。 留学という入口から入って、就労資格に乗り換え、特定技能2号まで行けば在留期限がなくなり、家族も呼べる。完全な永住化の経路が、民間レベルで敷かれています。
そして育成就労という枠組みは、この経路をさらに確実にします。 技術も日本語もないまま「とりあえず来てくれ」と入れて、3年の間に日本語と技術を身につけてもらい、特定技能へ移行させる。より確実に、より早く、定住に届く設計です。

東京都の補助金で、礼拝室の整備が対象になっている
もう一つ、補助金の話です。ただし、ここは丁寧に書きます。誤情報が広がっている論点だからです。
東京都には「インバウンド対応力強化支援事業補助金」があります。 東京都と公益財団法人東京観光財団が実施していて、都内の宿泊施設や飲食店などが外国人旅行者向けに行う取り組みの費用を補助する制度です。上限は1施設・1店舗あたり最大300万円(グループの場合は1,000万円)。
この補助対象の項目の一つに、礼拝室(祈祷室)の整備があります。 対象となるのは宿泊施設と飲食店で、小売店は申請できません。
ここで、三つの事実を分けて押さえます。
一つ目。この補助金には多くの区分があり、礼拝室はそのうちの一つにすぎません。 多言語対応、キャッシュレス決済、防犯カメラなど、さまざまな項目が含まれています。
二つ目。「東京都がモスク建設に補助金を出している」というのは誤りです。 日本ファクトチェックセンターが、インバウンド対応の祈祷室と混同したものだと判定しています。礼拝室の整備とモスクの建設はまったく別のものです。
三つ目。祈祷室への支援実績は、2026年9月時点で0件とする報告があります。制度上は対象だが、実際には使われていないということです。
それでも、公金で宗教施設に類するものを整備することの是非は、憲法89条の公金支出の制限に照らして議論になっています。
私自身の考えを言えば、これは不要です。 旅行というのは、郷に入っては郷に従うものです。すべての宗教に対応しますという姿勢を、税金でつくる必要はありません。 来たくなければ来なくていい。税金はいくらあっても足りません。
ただし、議論するなら事実の上でするべきです。 「モスクに補助金」は誤りで、実績は0件。その上で「制度として残しておく必要があるのか」を問うのが筋です。
※参照:日本ファクトチェックセンター 東京観光財団

外国人による性犯罪を、どう扱うか
都営バスの車内で、ウズベキスタン国籍の28歳の男が、女子高校生の下半身を30分以上触り続けたとして逮捕された事件があります。前日にも車内で足を触り、その後に乗り換えた路線を確認して、翌日に待ち伏せしていたとされます。男は「嫌がっていなかったので同意していると思った」と供述したと報じられました。
この事件について、時期を確認しました。報道されたのは2026年ではなく、2023年10月です。 犯行は同年9月、東京・江戸川区を走行中の都営バスの車内でした。最近の出来事として扱われることがありますが、3年前の事件です。
なお2026年9月には別の事件があり、警視庁北沢署がウズベキスタン国籍のフードデリバリー配達員を、配達先の小学生の女児に対する不同意わいせつの疑いで逮捕しています。こちらはバスの事件とは別件です。
事件の時期を正確にする意味は、二つあります。
一つは、議論の信頼性です。 古い事件を最近のことのように扱うと、本来の論点まで疑われます。
もう一つは、傾向を語るなら統計で語るべきだということです。 個別の事件をいくつ並べても、それは傾向の証明にはなりません。
その上で、制度の話をします。
こうした犯罪を犯した外国人は、日本の法で裁くことにこだわらず、強制送還して二度と入国させない。それを徹底すべきだと考えます。「捕まるが送還はされない」という状態が伝わると、抑止が働かなくなります。 そして「差別だ」と言われることを恐れて誰も何も言えなくなる状態が、いちばん危険です。
外国人だから厳しくするのではありません。日本に滞在する資格の問題として扱う、ということです。
ベトナム人自身が書いた「なぜ日本に来るのか」
最後に、SNSで広がったあるベトナム人の投稿を紹介します。本人の属性は確認できていないので、一つの見方として読んでください。
要旨はこうです。
> 裕福で余裕のあるベトナム人は、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、カナダへ渡る。日本に来るのは、貧困層や経済的困難に直面している人々に限られている。
理由として挙げられているのが、日本は閉鎖的な社会であり、国籍の取得や定住が難しく、最高水準の教育環境を提供できない場所と見なされていること。そして日本語は文法が逆で、英語より習得が難しいこと。
さらに、高学歴で裕福なベトナム人がビザの不許可に不満を漏らす一方で、地方出身の貧困層である技能実習生などは簡単にビザを取得できるという現実がある、と書かれています。
この指摘が事実だとすれば、日本の制度は、入ってほしい人を弾いて、そうでない人を通していることになります。
順序が逆です。 優秀な人には緩和し、そうでない人には厳しくする。それが普通の設計でしょう。 いまの日本は、その逆をやっているように見えます。
そして、こういう声もあります。 中国から技能実習生として来日した人が、2022年に妻を、2023年に息子を呼び寄せ、3人で暮らせるようになった。「日本は仕事が楽で、給料は中国よりだいぶ高い。生活も楽で、街も綺麗だ」と。
これが本音です。 そして彼は友人にこう伝えるでしょう。「日本はいいよ。お前も来いよ」と。人は、そうやって増えていきます。
まとめ──123万人は上限ではない
ここまで見てきたことを整理します。
アメリカで起きたこと。 中間選挙で民主党の票が約2,000万票増えました。その大半は投票総数が約1,500万票増えたことで説明がつきます。しかし、増えた分がほぼ丸ごと片方に乗ったという偏りは残ります。 票を動かしたのは物価とイラン戦争。そして、その受け皿になったのがDSAに連なる候補者たちでした。 ロサンゼルス、ワシントンD.C.、ニューヨーク。アメリカの主要都市を、民主社会主義者が率いることになります。
日本で起きていること。 川口市のクルド人は、改正入管法と免許更新の厳格化で減り始めました。「締める」ことは、やればできるということです。
ところが同時に、開いている穴のほうは手つかずです。
海外に住む家族まで扶養控除の対象にする制度は、主要国と比べて明らかに緩い。ドイツのように物価水準で調整する仕組みもありません。南魚沼市では、一つの大学があるだけで小学校に50人の子どもが入ってくる。沖縄では、留学ビザから特定技能へ乗り換える経路ができあがっている。
そして、来年2027年4月から育成就労が始まります。
昨日の記事で書いたとおり、123万1,900人という枠は上限ではありません。
理由をもう一度書きます。この123万人には特定技能2号が含まれていません。 1号から2号への移行は規制が緩和されていて、順当に上がっていきます。2号になれば上限の対象から外れ、更新を続ければ在留期限の制限もなくなります。 そして家族帯同が可能になる。5年10年と経てば、帰化申請も通ります。
栓のされていない風呂桶に、水を注ぎ続けているようなものです。
「不法滞在者ゼロプラン」で締めるのは当然やるべきことです。やってくれてありがとう、と言うべき仕事です。 しかし締めている入口のすぐ隣に、開いたままの入口がある。 片方だけを見せて「対策しています」と言うのは、国民に対して誠実ではありません。
表層ではなく、構造を見てください。
メディアは「人手不足だから仕方がない」と言います。しかし実際に起きているのは、制度の穴を放置したまま、入口だけを広げることです。 扶養控除も、留学ビザも、特定技能2号も、それぞれは別の制度です。しかし組み合わせると、一本の永住ルートになります。 誰も、その全体を設計していません。
そして私たち日本は、この決定を国民的な議論のないまま受け取ろうとしています。 経済界が求め、自治体が求め、大学が求め、政府が応える。その連鎖のどこにも、国民が入っていません。
真の主権とは、何でしょうか。自分の国の制度を、自分たちで設計できることです。 いま外されようとしているのは、その一点です。
ここまでお読みくださりありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。
よくある質問
Q1. 民主党の票が2,000万票増えたのは、不正があったということですか。
A. その証拠は確認できていません。 フロリダ大学の選挙研究機関の集計では、2026年の中間選挙の投票総数は約1億2,270万〜1億2,400万票で、2022年の約1億770万票から1,500万票以上増えています。 投票率も約46%から約48.8%へ上がり、1世紀以上で2番目に高い中間選挙の投票率でした。民主党の増加分の大半は、この投票総数の増加で説明がつきます。 ただし、増えた分がほぼ丸ごと民主党に乗り、共和党が1票も伸ばしていないという偏りは、統計として珍しいものです。
Q2. DSAは「家族の廃止」を綱領に掲げているのですか。
A. DSAの公式な綱領にそうした文言は確認できませんでした。 確認できたのは、2025年のDSAのカンファレンスで家族をテーマにしたパネル討論が開かれ、DSAがその動画につけた紹介文で核家族という形態を批判的に表現していたことまでです。「DSA主催のパネルでそうした議論があった」と「DSAの政策綱領である」は別の話です。 一方で、医療の完全無料化、家賃統制の全国導入、ICEの廃止、警察予算の削減といった政策は、実際に掲げられています。
Q3. 海外に住む家族を扶養控除に入れるには、何が必要ですか。
A. 家族であることを示す書類と、お金を送った記録(送金関係書類)です。30歳から69歳の親族は原則として対象外ですが、①留学で出国した人、②障害のある人、③その年に生活費・教育費として38万円以上の仕送りを受けている人は例外として認められます。国税庁は、現金で手渡したという申立書があっても、送金関係書類がなければ適用できないとしています。年38万円、月3万円ほどの送金記録があれば、海外の働き盛りの親族でも扶養に入れられるということです。
Q4. 東京都はモスクの建設に補助金を出しているのですか。
A. 出していません。 日本ファクトチェックセンターが、この情報は誤りで、インバウンド対応の祈祷室と混同されたものだと判定しています。実際にあるのは「インバウンド対応力強化支援事業補助金」で、宿泊施設や飲食店が外国人旅行者向けに行う取り組みを補助する制度です。その対象項目の一つに礼拝室(祈祷室)の整備が含まれており、上限は1施設あたり最大300万円です。ただし祈祷室への支援実績は2026年9月時点で0件とされています。
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この記事の内容を動画で詳しく解説しています
アメリカ中間選挙で 奇怪なジャンプ現象が!! 突如2000万票が出現!?
(金子吉友の反DSチャンネル『あつまれニュースの森』/2026年11月6日配信)

