ビル・ゲイツのマイクロチップ陰謀論はフェイクか?本当か?《陰謀論の真相part2》

ビル・ゲイツ
Tiny microchip on the fingertip. Finger holding a miniaturized microchip. Technology concept and evolution of computer science.

こんにちは、金子です。

前回はネットを中心に出回っている「ワクチン陰謀論」についてご紹介しました。

実はワクチンについていうと、もう1つ大きな陰謀論があります。

マイクロチップやデジタル全体主義、そして新世界秩序につながる壮大な陰謀論です。

この陰謀論も知っておくと世の中を見る視点ががらりと変わってきます。

陰謀論の真相を見ていくことで、世の中の真相も自然と見えるようになります。

ということで、ワクチンにまつわるもう1つの陰謀論について詳しく見ていきましょう。

【注意】陰謀論といっても事実の部分も多く含んでいます。

マイクロチップをからだに埋め込む人たち

もう1つの陰謀論というのは、ワクチンにマイクロチップを埋め込み、それを人体に打ち込むというものです。

ここでこのマイクロチップ計画の首謀者としてよく登場するのがビル・ゲイツ氏です。

これはまたあとで詳しく述べるとして、まずマイクロチップについて見ていきます。

マイクロチップといえば、スウェーデンではすでに3000人ほどの人がからだにマイクロチップを埋め込んでいるそうです。

マイクロチップを埋め込むことで、カードキーや身分証、電車の乗車券を持ち歩かなくていいようになると言うのです。

詳しくはこちらの記事を参照:ウェアラブルの次は、バイオハック? スウェーデンでは、3000人がマイクロチップをからだに埋め込んでいる

この記事によると「スウェーデンの国営鉄道会社SJは2017年、車内で乗客の切符を確認する際、料金を徴収する手段として、乗客の手に埋め込まれた認証チップのスキャンを導入した。」とのこと。

その様子はこちらの動画で見ることができます。

マイクロチップはピアスのように注射器で打ち込むもので、チクっとするようです。

上記の記事によれば「スウェーデンのバイオハッキング・グループ「バイオニフィケン(Bionyfiken)」は、約4年前に集団で一斉にマイクロチップを手に埋め込む「埋め込みパーティー(implant party)」を開き始めた。アメリカやイギリス、フランス、ドイツ、メキシコといったさまざまな国で開催されている。」とのこと。

スウェーデン以外にもチップを埋め込む人たちは増えているということです。

(写真は上記記事より引用)

スマホもアップルウォッチも要らなくなるコネクテッド・ボディ化社会

上記バイオフィニケンの創設者ハンネス・シェーブラッド(Hannes Sjöblad)氏は、2015年にTech Insiderに対して次のように語っています。

「人体こそが次の大きなプラットフォームだ。コネクテッド・ボディ(インターネットに接続された人体)はすでに現実のものとなっている。このマイクロのチップの埋め込みは、その流れの一部に過ぎない。」

今はまだスマホやスマートウォッチなどのデバイス(端末)を経由してインターネットに接続していますが、今後は体内に埋め込んだチップがあれば、そうした端末すら必要なくなるということです。

ハンネス氏はこうも言っています。「いま身につけているウェアラブル端末は全て、5年から10年以内に埋め込み可能になるだろう。スマートフォンやスマートウォッチと同じ機能をわたしたちの指の爪に持たせられるとしたら、誰がわざわざ不格好な端末を持ち歩きたいだろうか? それこそが今後わたしたちの向かおうとしている方向だ。」と。

個人情報漏洩のリスクがありますが、セキュリティの問題が解決すれば、今後はスマホもアップルウォッチも携帯せず、このようにからだに埋め込んだマイクロチップで、手ぶらで電車に乗ったり、コンビニで唐揚げくんを買ったり、毎朝アラームが起こしてくれたりといったことが当たり前の社会になるのかもしれません。

そして、このマイクロチップですが、今では超小型のものが開発されており、2001年に日立製作所が世界最小0.4mm角のチップのみで情報のやりとりができる「ミューチップ」を開発しています。(ただし、このミューチップについては農作物や食品などの物流管理の自動化等、主に商用利用を目的としているとのことです。)

こちらの写真を見ていただくとわかりますが、ゴマ粒ほどの小さいサイズのチップです。

これだけ小さいチップであれば、人間の目につかない形で埋め込むことができます。

ここでよく出てくる陰謀論の定説は、「マイクロチップを利用した国際的なデジタル認証システムを構築すれば、世界全ての人が1つのシステムに登録され、マイクロソフトの管理下に置かれる恐れがあります。」というものです。(引用元はこちら

※5GやAI、ビッグデータなどのデジタルテックによって、私たちを監視・コントロールする、いわゆる「デジタル社会主義」です。

では、こうしたマイクロチップの埋め込みというのはあくまでも陰謀論であって、100%の嘘っぱち(フェイク)なのでしょうか。

実は今、そうとも言えない現実が起こっているのです。

ID2020プロジェクト

日本では昨年(2019年)、ワンちゃん、猫ちゃんにマイクロチップを埋め込むことを義務化する「改正動物愛護管理法」が可決されました。※参照:犬猫にマイクロチップ埋め込み義務化 懸念される健康被害

この記事によれば、すでに義務化されたイギリスでは「まれにチップに反応して炎症を起こすことがある」ようです。

そして、陰謀論では、このマイクロチップを全人類にも埋め込もうとする「ID2020」というプロジェクトがよく取り上げられます。

Alliance-and-Governance-Leaderboard-Image

では、この「ID2020」とはどのようなものなのか?

ID2020は「世界共通のデジタル認証システム(デジタルID)を構築すること」を目的にした世界規模のプロジェクトです。

もう少しわかりやすく言うと、”世界中のひとが生体認証(指紋認証や虹彩認証など)によって、手ぶらでも身分を証明できる「デジタルID(身分証明書)」を持つ、そんな世界をつくろう”というもの。

ID2020の公式サイトによると、彼らは「2030年までに全人口(国連加盟国)にデジタルIDを付与すること」を大きなミッションにしているようです。

なぜデジタルIDなのかというと、「世界には身分証明書を持てない人たちが約10億人はいると言われていて、そんな彼らに医療や教育などの公的サービスを受けられるようにする」という人道的な理由からということのようです。

では、誰がそんなことをやろうとしているのか?

「ID2020」は、元々はGAVI(ワクチン接種を推進する組織)、複数の国連機関(UNHCR他)、その他、国際的なIT企業、製薬会社、コンサルファームなど150社が協賛団体として参加しています。

これだけ聞くと、国連が加わっているということでクリーンな印象を持つ人も多いかもしれません。

しかし、元々の設立にはマイクロソフトロックフェラー財団といった面々が名を連ねています。(ロックフェラー財団は、ビルゲイツ財団(BMGF)とともに世界のワクチン開発を推進する最も大きな資金源となっています。)

また、上記のGAVIは、「ワクチン接種によって世界のこどもたちの命を救うこと」を目的とした組織です。

2000年のダボス会議で設立され、ワクチンメーカー、WHO、世界銀行、ユニセフ、ビルゲイツ財団(BMGF)などが加盟しています。

以上のことからも、ID2020にはワクチン接種を積極的に推進する企業や国際資本が強く関係していることがわかります。

では、いったいデジタルIDとワクチンがどう関係するというのでしょうか?

デジタルIDとワクチンがどう関係するのか?

これは考えてみたら想像できるのですが、WHO、ユニセフなどが途上国でワクチン接種をおこなっていくとき、ついでに生体認証(指紋など)も取得でき、同時に「デジタルID」も発行でき、一石二鳥だからです。

つまり、ワクチン接種の機会が増えていけば、同時にデジタルID計画を進める上でも非常に効率がよいということですよね。

そして、ID2020が、途上国だけでなく将来的には国連加盟国すべて「ワクチン接種とデジタルID付与をセットでできる体制」をつくろうとしているということが読み取れるます。

彼らは今後ワクチンとデジタルIDをセットに進めていくのでしょうか。

ひとつあり得るとしたら、コロナワクチンの接種のタイミングです。

いまだ治まらないパンデミックの猛威によって、ワクチン接種を希望する人は多いでしょう。

「彼ら」からすれば、世界的にワクチン接種の「数」がもっとも大きく見込める今こそが、絶好のチャンスであるはず。

ここで登場してくるのが、ビル・ゲイツ氏のマイクロチップ陰謀説です。

ビルゲイツのマイクロチップ陰謀論は本当か?

「ビルゲイツ ワクチン マイクロチップ」とネット検索すると、次のような記事が大量にヒットします。

ビル・ゲイツがワクチンにナノサイズのマイクロチップを全人類に計画

ゲイツ氏本人はこうした陰謀論を一蹴しています。

新型コロナ「ビル・ゲイツ陰謀論」、本人が一蹴

まあ、本人は否定しますよね、当然。。。

では、このマイクロチップ陰謀論は果たして本当なのでしょうか?これが事実というエビデンスはあるのでしょうか?

早速、この点を調べてみました。すると、この陰謀論の真相が見えてきました。

確かに、ビル・ゲイツは、コロナウイルスとそのワクチンに関するこちらのインタビュー動画で、「人々が予防接種を受けたときに記録するためにデジタルIDを使用したい」と語っています。

また、彼の過去の発言をみても、

  • コロナウイルスのワクチン接種にはデジタルIDが必須である
  • パンデミックが終わった後、公の集会に参加するためにワクチン接種のデジタル記録(デジタルID)が必要である

と考えていることが読み取れます。

しかし、彼はこうしたインタビューのなかで、「マイクロチップ」という言葉は使ってはいません。(もしかしたら私が見つけられないだけかもしれません・・・)

彼が触れていたのは、ワクチン接種時にデジタルIDを記録する手段はあくまでも「生体認証(指紋認証など)」や「量子ドットタトゥー」であって、マイクロチップを埋め込むと直接言及しているわけではないのです。

量子並に小さいデジタルタトゥーを埋め込む技術

この「量子ドットタトゥー」というのは、わずか4ナノメートルの量子のこと。

特殊な染料(タトゥー)が加えられており、近赤外線センサーで読み取ることができるため、ワクチンを接種した人の記録や、健康情報の保管ができるといいます。

下記の画像のように、針の形をしたパッチを使って、量子ドットインクを注入するようです。

Image: Second Bay Studios

この量子ドットタトゥー技術は、MITによって開発されましたが、ゲイツ氏もMITのこの研究に資金を提供しているとのこと。

マイクロチップ陰謀論が生まれた背景としては、

  • ゲイツ氏がこの量子ドットタトゥーの開発を支援していることや、コロナワクチン接種した人にデジタル証明(デジタルID)を記録する計画を進めようと多くのインタビューで語っていることが結びつき、
  • 次に「量子ドットタトゥーの注入」という話がいつの間にか「マイクロチップの埋め込み」にすり替わっていった

ということのようです。(詳細はこちらの記事を参照

ちなみに、あまり鵜呑みにできませんが、ロイター紙のファクトチェック記事でも「これは事実ではない」とのこと。

ただ、このロイターの記事で重要な箇所がありました。

 ”「量子ドット色素」研究論文の筆頭著者の1人であるKevinMcHughは、「量子ドット色素技術はマイクロチップや人間が移植できるカプセルではなく…」”というところです。

つまり、「量子ドットタトゥー」と「マイクロチップ」はまったくの別物だということです。

恐るべき“量子ドットタトゥー”陰謀論

今回調べてみて、ネット上で「ゲイツ氏がマイクロチップを埋め込むことを企んでいる」と書かれている多くの記事がフェイクであり、ミスリード記事だということがわかってきました。

ただし、だからといって安心できるかというとそうでもありません。

量子ドットタトゥーについては、こちらの記事に次のように書かれているのです。

「(量子ドットタトゥーは)皮膚サンプルを使った実験では、5年分の太陽光に相当する光を照射したあとでも、埋め込んだパターンを読み取ることができた。また、マイクロニードルパッチ(小さい針のついた絆創膏のようなパッチ)でポリオワクチンと量子ドットをラットに注射したところ、従来の方法でポリオワクチンを注射したときと同様の免疫反応を示した。」

なんとこの量子ドットタトゥーを注入するパッチは、ワクチンをも注入することができると。

そして、注射で注入したときと同じように免疫がつくられたというのです。

person holding black samsung android smartphone

さらに、

「マイクロニードルパッチにワクチンとインクを組み込んでも、ワクチンの効果やインクの検出に影響を与えないことが分かった」

と、論文著者の1人Ana Jaklenec氏は語る。

つまり、量子ドットタトゥーとワクチンは同時に注入できるということですし、ともに影響を与え合うことがないということです。

これはとてもすごい技術ではあるのですが、人間にも同じように応用することができるということでもあります。

量子ドットタトゥー技術を活用すれば、ワクチン接種の際、同時にデジタルIDを埋め込むということができてしまうということです。

マイクロチップであれば埋め込むときに痛みがあり気がつくことができますが、量子ドットタトゥーは目に見えず、痛みもないということなので、無断で注入しても気づくことはできない代物です。

しかも、上記の実験では5年分の太陽光に皮膚をさらしても埋め込んだドットからは問題なくデータを読み取れたというのです。

ビル・ゲイツ氏は、この技術を使ってコロナワクチン接種のデジタル履歴をとろうとしているということなのですが、もしそれが本当に実現されていくだとしたら、これは注意しなければならない話ですよね。


まとめ


今回ワクチン陰謀論やビルゲイツ陰謀論をいろいろ調べてみてわかったことは、とにかくネットの情報は証拠のないフェイク情報がわんさかあるということです。

とはいえ、今回取り上げたマイクロチップを埋め込むスウェーデン人や、ID2020プロジェクト、量子ドットタトゥー技術などは現実に起こっている「ファクト(事実)」です。

つまり、陰謀論が100%フェイクではないということですよね。その中には事実も含まれていることがありますから、問われるべきはフェイクとファクトを識別する目ということになるのだと思います。

いかがだったでしょうか。ワクチン陰謀論についての記事は以上となります。

来年から日本でもコロナワクチン接種が解禁となりますが、闇雲に流されて接種するのではなく、疑問に感じた点についてはご自身で調べたうえで判断していただくことを強くお勧めいたします。

ちなみに、金子は義務化されてるまでは打たないつもりでおります^^;その理由はまた機会があればお話しますね!!

本日は以上です。

それではお読みいただきありがとうございました!

金子

コメント

タイトルとURLをコピーしました