CFRとは?アメリカ政府を支配する外交問題評議会の正体

目次

なぜ『CFR』を取り上げるのか?

なぜ今回この『CFR』を取り上げるのかといえば、理由は単純です。

『CFR』がグローバリスト勢力の手足となって動くフロント組織(実働部隊)の代表格だからです。

これまでもメールマガジンやYouTube、金子の会員制研究グループ『金子ゼミ』でも繰り返し解説してきたように、グロバ勢力の頂点にいる連中は表舞台に姿を表すということはしません

その代わりに、現場レベルで汚れ仕事をしてくれる多くの手下がいるんですね。

こうした末端の手下たちや実行組織は、よく「代理人」とか「フロント組織」と呼ばれます。

『CFR』とはなにか?

『CFR(外交問題評議会)』は、1921年にアメリカに設立された独立系シンクタンクです。

公式ページには、「政策に関する組織的な立場を取っていない」と書かれていますが、これは建前です。

過去の刊行物を見れば明らかですが、CFRは紛れもない『国際主義』、つまり、「ひとつの世界」を望む政治思想を持つシンクタンクです。

CFRのイベントで発言するバイデン

グロバ勢力の代理人とフロント組織

例えば…

●アメリカの中央銀行(連邦準備制度)を創設した一人であるポール・ウォーバーグ

●ウィルソン大統領の顧問で「連邦準備制度」「国際連盟」「CFR」などの設立の中心人物であるエドワード・マンデル・ハウス

●アメリカの代表的な金融家一族であるモルガン財閥

などは、ロスチャイルド家の代表的な『代理人』でした。

また、「地球温暖化」というフィクションを創作した『ローマクラブ』や、「グレートリセット」を推進している『ダボス会議』、超国家機関である『国連』やその傘下の『WHO』『世界銀行』『IMF』などは、グローバリスト勢力の典型的な『フロント組織(実働部隊)』です。

そして、これから詳述する『CFR(外交問題評議会)』は、グロバ勢力の「フロント組織」のなかでも総本山のようなポジションにある絶大な影響力を持つグループです。

バイデン政権の主要閣僚8人はCFRメンバー

なぜ『CFR』がグロバ勢力の総本山と言えるのか…今からその話をします。

現在アメリカ合衆国の政治を司る機関はワシントンにありますが、この「ワシントン」の中枢は長くこの『CFR』によって文字通り乗っ取られてきました。

例えば、バイデン政権の主要閣僚のうち、アントニー・ブリンケン国務長官、ジャネット・イエレン財務長官、ロイド・オースティン国防長官、アレジャンドロ・マヨルカス国土安全保障長官、ウィリアム・バーンズCIA長官、トム・ヴィルサック農務長官、ジーナ・レイモンド商務長官、サルマン・アフメド国務省政策企画部部長など8名『CFR』のメンバーです。(※本メール執筆24年10月末時点)

上記8名以外にも、バイデイ政権は多くのCFRメンバーで占められています。

歴代の国務長官の9割がCFRのメンバー

さらにワシントンが長くCFRメンバーによって占拠されていたことを示すデータを以下に示します。

1949年から2017年までの国務長官 18人のうち17人任命される前からCFRの会員だったことがわかります。

つまり、歴代の国務長官の9割がCFRのメンバーということです。

そして、この偏向した人事は国務長官に限りません。

ホワイトハウスに巣食うCFR会員の実態

ホワイトハウス全体に浸透するCFRの実態を表すデータがこちらです。

『国防長官』:1973年~2022年、18人中15人がCFR会員(全体の83%

『財務長官』:1974年~2022年、16人中12人CFR会員(全体の75%

『CIA長官』:1977年~2012年、12人中10人がCFR会員(全体の83%

『国家安全保障問題担当大統領補佐官』:1958年~2022年、24人中19人がCFR会員(全体の79%

しかも興味深いことに、上記はいずれも、「任命される前」からCFRメンバーでした。

以上のデータからも明らかなように、ホワイトハウスでは長く主要閣僚の多くの割合がCFR会員だったということです。

CFR会員の14%がホワイトハウスに勤務

J・E・マクナマス著『見えざる政府 CFR 』には次のような記述があります。

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J・E・マクナマス著『見えざる政府 CFR』

“CFRの1991年『年報』によれば、382人というべらぼうな数の会員が、合州国政府官僚としてブッシュ政権に勤務していた。

組織の総数はわずか2790人だから、その第一級のインサイダー集団に入っている人びとの14パーセントが政府高官に就いていることになる。”

ブッシュシニア政権では、当時のCFR会員の実に14%にあたる382名の会員が、ホワイトハウスの高官だったということです。

他の政権も例外ではありません。

これは動かし難い事実です。

ワシントンの中枢は、長くCFRの会員によって巣食われてきたのです。

ホワイトハウスの人事権はグロバ勢力が握っている

いったい、なぜこのようなことが起こるのか?

答えとしては単純明快です。

グロバ勢力が主要閣僚ほかホワイトハウスの官僚を任命してきたのです。

そのことを裏付ける事実を見ていきますが、まずは、ロックフェラーの代理人だったジョン・マクロイという人物をご紹介します。

彼はデイビッド・ロックフェラーのメンターであり、ルーズベルトからレーガンまで歴代大統領の顧問でした。CFRの議長に登り詰めていることからもわかるように、代表的グローバリストの一人です。

ジョン・マクロイはホワイトハウスの人事権を握り、必要な人材はCFRの名簿を見て決めていたと言われています。

“マクロイはこう回想している。『(ワシントンで)人員が必要なときはいつでも、我々は(CFR)メンバーの名簿をざっと見て、ニューヨークに電話をつないだ』

そして何年もの間、マクロイが電話した人たちは、今度は他の評議会メンバーに電話をかけた。” ※引用:サイト『T​he Institute for the Study of Globalization and Covert Politics​

新しく政権が誕生すると、閣僚人事が決められますが、人事権を握っているのは、大統領ではありません

大統領は、「側近」が作成した「閣僚候補リスト」を渡され、承認するだけです。

ジョン・マクロイの作成した閣僚名簿には当然CFR会員がずらりと並んでいました

オバマ政権の閣僚人事を仕切ったグローバリスト

「金子さん、それは過去の話でさすがに今はそんなこと行われていないのではないですか?」と思われる読者もおられると思います。

しかし、現在もなおその慣習は続いているのです。

オバマ政権を例に紹介していきましょう。

オバマ政権の閣僚人事を仕切ったのが、マイケル・フロマンです。

フロマンはオックスフォード⇒ハーバード⇒弁護士⇒ホワイトハウス⇒ウォール街と絵に描いたようなエリート人生を送り、オバマの選挙活動に参加します。

フロマンはハーバードではオバマと同級生だったこともあり、オバマからの信頼も厚く、オバマ陣営の政権移行チームに抜擢されています。

注目したいのが、この時期すでにフロマンがCFRの上級研究員だったという点です。

そして、フロマンは2008年、大統領選挙の 1 か月前にオバマに「あるリスト」を渡しているのです。

ここまで来ると察しがつくと思いますが、『閣僚候補リスト』です。

これは後に『ウィキリークス』の報道によっても明らかになっています。

ウィキリークスに暴露された『閣僚候補リスト』

ウィキリークスによって公開されたマイケル・フロマン氏からオバマ宛のメールは以下のとおりで、このメールには前述の『閣僚候補リスト』が添付されていました。

結果的に、オバマ政権の主要ポストはほぼCFR会員によって占められました。

このことは、フロマンの作成した「閣僚候補リスト」が、オバマによって採用されたことを意味します。

その後の、フロマンの経歴を以下に並べてみます。

●2009年から2013年までホワイトハウスで大統領補佐官など要職

●2018年4月、マスターカード社 副会長兼戦略成長担当社長

●2018年9月、ウォルト・ディズニー・カンパニー 取締役

ホワイトハウスを去ったあとは、古巣のウォール街に戻り、その後はABCニュースを傘下に抱えるウォルト・ディズニーの役員に就任しています。

そして、注目したいのは、フロマンが2017年、CFRに特別研究員として復帰し、さらに2023年3月にはCFR会長に上り詰めているという点です。

※CFRの会員だった人間がホワイトハウス高官を務め上げ、再びCFRに舞い戻り、上級ポストに出世するという典型的な「回転ドア」の実例と言えます。

ワシントンの要職の多くがCFR出身の人間で占められるという「伝統的慣習」は、オバマのあとのトランプ政権もその例外ではありませんでしたし、バイデン政権では前回示したとおり主要閣僚の8人がCFR会員でした。

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この記事を書いた人

反グローバリズムの視点で世界情勢を情報分析するリサーチャー。登録者8万人のYouTubeチャンネル『あつまれニュースの森』を運営。

本業だったコンサルタントから徐々に歴史研究にシフトしていく。日々リサーチする中、メディアや歴史が嘘だらけであり、この世界が一部の権力機構によって支配されてきたことに強烈な違和感と憤りを覚えるようになる。

グローバリズムの根源と実態を徹底的に研究。その歴史を旧約聖書まで遡り、現在のいわゆるディープステートのルーツがハザール系とアングロサクソン系の2系統にあることを突き止める。

2021年、YouTubeを開始し、グローバリストのルーツを徹底解剖するオンラインサービス『金子ゼミ』を立ち上げる。

情報発信者としての信条は「左も右もない反グローバリズム・国益第一主義」「不偏不党」。

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