こんにちは。金子吉友です。
今日は昨日の続編です。これから10年後の世界がどうなるのか、私の独自見解を述べさせていただきます。
昨日は「これからの世界は西洋文明とイスラム文明の全面衝突になる」というお話をしました。今日は、さらに一段踏み込みます。
西側陣営の中に含まれている、イスラエルという国。
この国が、新しい世界の陣営をかき乱していく存在なのです。そして西側陣営は、つまるところイスラエルの代理人として、イスラムと戦わせられることになる。
「西側 対 イスラム」という構造に見える。ですが実際には、戦っている西側が、イスラエルに戦わせられている。 そういう構造になっていきます。
そして今日の核心は、ここです。
イスラエルは「右」に行く。イスラムは「左」に行く。
なぜイスラエルが右に動くのか。イスラムが左に動いているからです。 ではなぜイスラムが左に動くのか。イスラエルが右に動くからです。
右と左を分けて考えてみると、単なるイデオロギーの対立ではなく、その背後にイスラエル勢力とイスラム勢力の「代理対立」の構造があるのではないか。
抽象的な話なので、今日はアメリカを舞台にして、具体的に見ていきます。
その前に──セウタ危機に、ソロス財団が絡んでいた

本題の前に、スペインのセウタについて新しい情報が入ってきましたので、簡単に触れておきます。
これまでに分かっていた構造
モロッコの飛び地セウタに、7万人ほどのアフリカ移民が流入した件です。
構造はシンプルでした。
- 今回、モロッコがスペインに仕掛けた
- その背後にイスラエルとアメリカがいた
- 理由は、スペインがアメリカ・イスラエルに盾ついたから
時系列も整理済みです。 2020年のアブラハム合意でモロッコとイスラエルがパートナー国になり、今年に入って軍事的な共同計画も進んでいた。3月にスペインが米軍基地の使用を拒否してトランプ大統領が激怒し、4月にはネタニヤフ首相が「スペインに代償を支払わせる」と発言していました。
そこに、ソロス財団の名前が出てきた
ここに来て、セウタ危機の背後にジョージ・ソロスのソロス財団が絡んでいるという話が出てきました。
どう絡んでいるのか。
ソロス財団から資金を受け取ったNGOが、移民の流入を促す結果を作っていたのです。
「ノーネームキッチン」というNGOがあります。 このNGOは、ある裁判でアルジェリア人男性を法的にサポートしました。
- その男性は海から泳いでセウタに入ろうとして捕まり、モロッコに戻された
- NGOがその法廷闘争を支援した
- 結果、「海を泳いで渡る者に対しては、即時送還を原則として認めない」という判決が出た
そして、何が起きたか。
「海から渡れば即時送還されない」という情報が、SNSで一気に拡散したのです。
セウタはモロッコの中にある飛び地です。 ジブラルタル海峡を渡る必要はありません。少し泳げば、たどり着ける。 だから海から渡る人が急増し、あの流入につながった。
ここが複雑なところです
移民支援のNGOがソロス財団から資金を受け取っているケースは、非常に多い。 そしてイスラエル系のNGOも、移民支援をしていたりします。
ですが、ジョージ・ソロスはイスラエル嫌いなのです。
それなのに今回は、犬猿の仲であるはずのイスラエルとソロスが、結果として共同で移民爆弾を仕掛けたような構図になってしまった。
複雑怪奇です。 ここは断定せず、そういう構図に見える、という段階でとどめておきます。
この一件が示していること
ただ、この件から確実に学べることが一つあります。
移民の大量流入は、「自然に起きた」ように見えて、実はたった一つの小さな法的判断が引き金になっている場合がある、ということです。
今回の引き金は、たった一件の裁判でした。
アルジェリア人男性一人の法廷闘争。そこで出た「海を泳いで渡る者は即時送還しない」という判決。それがSNSで拡散した瞬間、7万人が動いた。
軍隊は要りません。武器も要りません。 必要だったのは、一人の弁護士と、一件の判例と、SNSだけだったのです。
そして、その法廷闘争を支えたNGOに資金を出していた財団の名前が、後から出てくる。
これが「移民の武器化」の実務です。 派手な陰謀ではなく、地味な法的手続きの積み重ねとして進む。だから気づかれない。
レッドグリーン同盟は、想像以上に顕著だった

さて、本題です。
昨日、レッドグリーン同盟という話をしました。 この視点で今日さまざまな情報を見たのですが、本当に顕著なのだと実感しました。
赤と緑のおさらい
- 赤=マルクス主義。 アメリカのDSA(アメリカ民主社会主義者)がこれを掲げています。「民主社会主義」とマイルドに言っていますが、公約やビジョンを見ればマルクス主義です。「家族を廃止する」と言い、「アメリカ憲法を転覆する」と言っている
- 緑=イスラム主義。 全米にはイスラム関係の団体が数多くあり、テロ組織認定されているものもあります。代表的なのがCAIR(アメリカ・イスラム関係評議会)で、その背後にハマスやムスリム同胞団がいる
この赤と緑が同盟を組み、民主党を乗っ取って、大統領を輩出しようとしている。
DSAが掲げているもの
DSAは、いまアメリカで急成長している最大の社会主義集団です。会員は10万人。
彼らの主要政策を見ると、社会主義的な政策がずらりと並びます。そして、その中に必ず入っているものがあります。
- パレスチナ国家の承認
- 家族を廃止するというビジョン
- 新しい憲法を制定する
- 2028年の大統領選を、DSA単独候補で勝ち取る
社会主義団体でありながら、外交政策として「親パレスチナ」が明確に入っている。
そして「我々の大統領を出す」と、はっきり言っているのです。
ミシガンで起きたことの意味
ミシガン州の民主党上院予備選で、DSAが支持するアブドゥル・エルサイードが勝利しました。
負けたヘイリー・スティーブンスは、AIPACから3,000万ドルを受け取っていた候補です。
この対決の意味を、整理してください。
- ヘイリー・スティーブンス=AIPAC支持 = イスラエル勢力
- アブドゥル・エルサイード=ムスリム系、DSAの背後にムスリム同胞団 = イスラム勢力
つまりこれは、イスラエル勢力かイスラム勢力か、という戦いなのです。
決して、MAGAやアメリカの国益を考えた人間たちの戦いではありません。 そういう構造になってしまっている。
そしてそこかしこで予備選が繰り広げられ、DSAの候補がシオニストの候補を破っている。
ニューヨークでも同じことが起きた
ミシガンより少し前、ニューヨーク州でも同様のことが起こっていました。
AIPAC支援の現職2人が落選し、DSAの候補が3連勝したのです。
そしてDSAが一気に拡大した起点は、ゾーラン・マムダニがニューヨーク市長になったときでした。ムスリムの市長が誕生し、そこで一気に火がついた。
このマムダニを支援する資金の流れを見ていくと、どこに行き着くか。
CAIRです。全米のイスラム系ロビー団体であり、フロリダ州とテキサス州がテロ組織に指定している団体。そしてCAIRを遡ればムスリム同胞団に行き着き、ハマスとも密接に絡んでいる。
※なお、アメリカ連邦政府としては、CAIRをテロ組織に指定してはいません。指定しているのは一部の州です。ここは正確に分けておきます。
つまり、マムダニを支援する勢力の背後にも、イスラム系が絡んでいるという話なのです。
エルサイードをめぐる、新しい事実

このエルサイードという人物について、さらに情報が出てきました。
まず、ムスリム同胞団の公式サイトが祝福していた
先日この番組でもお伝えしましたが、ムスリム同胞団の公式サイトが、エルサイードの予備選勝利を祝福していました。
なお、この記事は現在では削除されているようです。
そして、義理の父親です
エルサイードの妻の父親、つまり義父にあたる人物についてです。
名前はタイエブ・ジュカク(Tayeb Jukaku)。インド系の人物です。
この人物が、アメリカのムスリム同胞団系組織の幹部であり、それどころか創設メンバーの一人だったことが明らかになりました。
米ニュースサイト『ワシントン・フリー・ビーコン』の2026年7月14日付記事が報じた内容を、確認できた範囲で整理します。
- ISNA(北米イスラム協会)の創設委員会に、少なくとも2007年から名を連ねている。 これは主要な資金提供者と最も献身的な人物のための組織です
- CAIRミシガン支部の会長を2005年から2010年まで務め、現在も理事
- エルサイードを支援するスーパーPAC「Fighting for Michigan PAC」に20万ドルを献金。これは2026年第1四半期までに同PACが集めた資金の、ほぼ半分にあたります
- そして重要なのが、ここです。CAIRとISNAは、いずれも連邦検察がホーリーランド財団のテロ資金供与裁判において「不起訴共謀者」として名指しした団体です。この裁判では、ハマスへ数百万ドルを流したとして被告が有罪になっています
CAIRという団体そのものの成り立ちも、確認しておきます。
創設者はニハド・アワドとオマル・アフマド。この二人は、ムスリム同胞団が設立した IAP(パレスチナ・イスラム協会)の幹部でした。
つまり──ムスリム同胞団 → IAP → CAIR → スーパーPAC → エルサイード。 人も金も、一本の線でつながってしまっているのです。
実の母親についても報じられた
さらに、実の母親の話も出てきました。
両親は離婚しており現在は別の方が母親にあたりますが、実母について、テロ組織で働いていたという報道が出ています。 ウサマ・ビンラディンやタリバン、ハマスに直接資金を提供していたとされる団体です。
ただし、ここは公平に扱わなければなりません。
母親本人は、テロリストとの直接の関係を否定しています。 看護師として、イラクで両親を失った子供たちを助ける活動に従事していた、というのが本人の説明です。
とはいえ、そういう組織で働いていたこと自体は事実である、ということになります。
では、どう評価するか
義父が緑の勢力の幹部であり、現在もそうである。実母がそうした組織で働いていた。
これは「イスラム勢力の代理人ではないか」と疑ってかかったほうがいい人物である、と私は考えます。
本人が「自分は潔白だ」と言ったとしても、人脈を辿っていけば、そうつながっていくのです。
そして、この人物が民主党の予備選で勝ちました。 次は共和党候補との本選です。勝てば、ミシガン州に2人しかいない上院議員の一人になります。
ミシガン州のディアボーンは、すでにムスリム系の住民が非常に多い地域です。 州全体のイスラム化が、着実に進んでいる。
本選の相手は共和党のマイク・ロジャース。 現在の世論調査ではロジャースが51%、エルサイードが47%です。 4ポイント差ですから、覆される可能性は十分にあります。
しかも、いま共和党の支持率は下がっており、トランプ大統領の支持率は33%まで落ち込んでいます。
※参照:Washington Free Beacon
【速報】フロリダでも、DSAが勝った
そして、これは速報です。
フロリダ州の民主党上院予備選で、DSAのアンジー・ニクソンが勝利しました。
この結果の意味は、非常に大きい。
- 相手はアレックス・ヴィンドマン。トランプ大統領の2019年の弾劾公聴会で証人として名を上げた退役中佐で、下馬評では圧倒的な優勢でした
- ヴィンドマンの選挙資金は1,630万ドル。対するニクソンは97万5,000ドル
- それでもニクソンが二桁差で勝利した
- そして──DSAのメンバーが州全体規模の選挙で主要政党の指名を獲得したのは、これが史上初めてです
11月の本選では、共和党のアシュリー・ムーディと対決します。
ミシガン。ニューヨーク。そしてフロリダ。
これはもう、単発の現象ではありません。全米規模のうねりです。
さらにコネティカット州でも、CAIRの関連団体が新たなムスリム女性議員の誕生を祝福しています。
※参照:NBC News
共和党も分裂している──カオスに乗じるレッドグリーン同盟

民主党の分裂については、繰り返しお話ししてきました。
中道・主流派と、DSAを中心とする極左グループ。 内部抗争の状態にあり、圧倒的に勢いがあるのはDSAのほうです。
ですが、共和党も割れています
トランプ大統領が今年イラン戦争に突入してしまい、イスラエルと一緒に戦争屋になってしまった。 公約と違う、ということでMAGA派が離れているのです。
その離れたMAGA派の受け皿になってきているのが──
- マージョリー・テイラー・グリーン
- タッカー・カールソン
- トーマス・マッシー
- そして、そのグループの面々
第三政党が誕生する可能性まで出てきました。
そして、これがいちばん怖い
共和党の支持層も分裂気味である。つまり、カオスです。
このカオスに乗じて、レッドグリーン同盟が共和党の党員まで飲み込んでいく可能性がある。
共和党支持者のうち、態度を決めかねている浮動票がDSAに流れていく可能性が指摘されているのです。
そうなれば、レッドグリーン同盟は相当な得票をしていくことになります。
2028年の構図──シオニスト対ソーシャリスト
改めて、2028年の大統領選を整理します。
- 共和党から:シオニズム系、イスラエル・ロビーが推す候補。ヴァンス副大統領が有力
- 民主党から:DSAが推すマルクス主義系の候補。バックには緑のイスラム勢力。AOC(アレクサンドリア・オカシオ=コルテス)が急浮上
現在の民主党の支持率調査では、有力候補が2人。 カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサムと、AOC。この2人が同列に並んでいます。
勢いからすればDSAが伸びているわけですから、AOCが大統領候補になる可能性がある。
凄まじい動きです。もはや、止められない。
アメリカは、この代理戦争によって引き裂かれている。 これは実際の政治に食い込んだ、本物の代理戦争です。
「代理戦争」という言葉の重さ
ここで、言葉の意味を正確に受け取ってください。
代理戦争というと、普通は遠い国で起きるものを想像します。ベトナムやアフガニスタン、シリアのように。
ですが、いま起きているのはそういうものではありません。
アメリカ国内の選挙が、そのまま代理戦争の戦場になっているのです。
AIPACが3,000万ドルを投じた候補と、ムスリム同胞団系の資金が支える候補が、予備選で直接ぶつかる。 勝ったほうが上院議員になる。
つまり、アメリカ人が投票所で選んでいるのは、政策ではありません。
どちらの外国勢力に近い人物を議会に送るか、という選択になってしまっている。
そして、有権者の大半は、それに気づいていない。
なぜイスラエルは「右」に動くのか

さて、今日いちばんお伝えしたい話です。
赤は左、緑はそこに寄り添った
構造は、こうなっています。
マルクス主義は左です。 極左であり、進歩派、リベラルと呼ばれる勢力も左です。
その左の思想を持つグループに、イスラム勢力が寄り添って手を結んだ。だからイスラムは「左」なのです。
だからイスラエルは「右」を獲りにいく
それに対抗する形で、イスラエルは保守──つまり「右」に近づいていきます。
その国の保守勢力を乗っ取る。右の勢力を乗っ取る。そしてイスラムと戦わせる。これがイスラエルのやり方です。
アメリカでは、トランプ大統領が乗っ取られました。
彼が選挙で掲げたのはMAGA、アメリカ第一主義です。 その保守勢力にイスラエルが踏み込んできて、乗っ取った。 いまや従属関係にあり、イスラエルに忠誠を誓っているような状況です。
ヨーロッパでも、同じことが起きている
いま欧州で保守勢力が伸びています。 メディアが「極右」というラベルを貼っている政党です。
- リフォームUK(イギリス)
- AfD=ドイツのための選択肢
- マリーヌ・ル・ペンの国民連合(フランス)
AfDは支持率を伸ばし、いまや第一党になるのではないかというほどの勢いです。
そして重要なのが、これらの政党の親イスラエル姿勢です。
- AfDのアリス・ヴァイデルは、党内の穏健派を率い、イスラエル支持を明確に打ち出している
- マリーヌ・ル・ペンは、2023年10月7日のハマス攻撃以降、党史上最も親イスラエル的な発言をしました。父親から国民戦線を引き継いだ2011年以降、反ユダヤ主義を否定し、イスラエルへの共感を表明してきた流れの延長にあります
- オランダのウィルダース、ハンガリーのオルバンも同様です
なお、私は「イギリスのリフォームUKの背後にシオニストがおり、イスラエル・ロビーが多くの資金を出している」と見ています。ただしこの資金面については、私の調べた範囲での見立てであり、公開情報として確認が取れているわけではありません。ここは留保をつけておきます。
ですが、政党の姿勢という点でいえば、欧州の右派・保守勢力がそろって親イスラエルに舵を切っているのは、公開された事実です。
つまり、こういうことです
イスラエルは右に近づき、その国の政権を転覆させ、全部ひっくり返して右にしていく。そうやって自分たちに取り込む。
そして何のためにやっているのか。 イスラム文明に対抗していくためです。
何か国も、この傘下に入ってしまっている。 先日はコロンビアで新大統領が誕生し、完全にイスラエル傘下の国になりました。
まとめ──世界地図が、シンプルに置き換わっていく

世界の構図が、こう変わりつつあります。
- 一方に、西洋文明。実質的にはイスラエルです
- もう一方に、イスラム文明=緑の勢力。そこに左=赤がくっついている
昨日お話しした通り、そこに中国が入り込み、ロシアも接近する。 メッカ防衛協定(サウジアラビア・トルコ・パキスタン)に中国が絡み、宗派を超えてイランも乗ってくる。
世界地図が、どんどんシンプルに置き換わっている。この視点で読み解くと、いま世界が動いている理屈が、とても分かりやすく見えてきます。
西洋文明の土台が、崩されている
恐ろしいのは、ここです。
西洋はキリスト教文明を中心に発展してきました。 それが根本から覆されつつある。
キリスト教すらイスラエルが飲み込み、福音派というものを生み出してプロデュースし、アメリカのキリスト教徒たちをイスラエル支持に変えてしまった。
キリスト教文明が衰退し、西洋文明国家がイスラエルの傘下国家になっていく。
そしてそれ以外の第三世界は、イスラム勢力と中国、ロシアが飲み込んでいく。
日本は、それでアメリカについていて大丈夫なのか
問わなければなりません。
第三世界と外交して、仲を取り戻していかなくて大丈夫ですか。 ロシアを敵に回して大丈夫ですか。 中国に戦争を仕掛けるようなことをして、大丈夫ですか。
アメリカは、日本を守ってくれません。
いま日本は、いちばんやってはいけない方向に突き進んでいます。
あからさまに挑発するように戦争を仕掛けるなど、愚の骨頂です。
本来やるべきことは、逆でしょう。
- 黙って「核兵器でも作っていますよ」くらいのスタンスを示す
- 第三世界を次々と味方につける
- ロシアとの関係を修復する
- インドとも仲良くしていく
- 中国とは、仲の良いふりをする
そうやって欺いていかなければならないのに、まるで逆の方向に行ってしまっている。
戦後ずっと、国を裏切るような政治家たちが運営してきた。その実態を知らなければなりません。
そうしているうちに、緑の勢力がどんどん移民を送り込んできている。 そして日本政府は、それを受け入れる制度を作ってしまった。受け皿を作ってしまったのです。
外圧と内応。 この構造によって、日本は欧州と同じように、アメリカと同じように、引き裂かれていくことになります。
日本の場合、「右」はどこにあるのか
ここで、日本に引きつけて考えてみてください。
イスラエルが各国の保守勢力を取り込む、という話をしました。アメリカのMAGA、ドイツのAfD、フランスの国民連合、イギリスのリフォームUK。
では、日本の保守はどうでしょうか。
日本の保守論壇には、強い親イスラエル・親アメリカの傾向があります。 「中国が脅威だから、アメリカと組むしかない」「イスラエルは中東で唯一の民主主義国家だ」──こうした語り口は、ごく普通に流通しています。
それ自体が悪いと言っているのではありません。
ですが、欧州で起きたことを見た後では、こう問わざるを得ない。
保守であることと、親イスラエルであることは、なぜセットになるのでしょうか。誰がそのセットを作ったのでしょうか。
イスラム勢力への警戒を語れば語るほど、イスラエルに近づいていく。 その構造そのものが、設計されたものではないのか。
ここは、自分の陣営にこそ向けるべき問いだと私は思っています。
私自身、移民問題では強い警戒を申し上げてきました。 ですが、その警戒が「だからイスラエルと組もう」という結論に回収されるなら、それは相手の設計図の上を歩いているだけです。
警戒することと、誰かの代理人になることは、まったく別のことなのです。
最後に、公平に申し上げておきます
イスラム文化そのものや、善良なムスリムの方々を否定するつもりは、まったくありません。
ここは、はっきり分けてください。
問題にしているのは、ムスリム同胞団や一部の過激派組織が、自ら文書で表明してきた戦略です。
まず移民を送り込む。モスクや学校を建てる。シャリア法を遵守する習慣を地元に定着させる。そして政治の世界に進出し、その国を乗っ取る。このマニュアルが、すでに出来上がっている。
先日も慶應義塾大学の教員が「日本の法律とシャリア法のどちらが優先されるのか」と問われ、シャリア法が上であると答えています。
驚くような話ではありません。 日本に住むムスリムの方は、シャリア法を優先すると考えたほうがいい。それは分かりきったことなのです。
問題は、そういう方々を日本政府がどんどん入れると言っていることのほうです。
「陰謀論だ」と思いたい人は、どうぞそう思っていてください。
ですが、アメリカが現にそうなっているのです。大統領候補がシオニスト代表とイスラム代表の戦いになっている。これを無視するのは、あまりにも思考停止だと私は思います。
表層ではなく、構造を見てください。そして、誰が得をするのかで見てください。
ここまでお読みくださりありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 「イスラエルが右に、イスラムが左に」とは、具体的にどういう意味ですか?
イデオロギーの対立に見えるものの背後に、代理対立の構造があるという見方です。 マルクス主義(赤)は左であり、イスラム勢力がその左の陣営に寄り添って手を結んだ。それに対抗する形で、イスラエルは各国の保守(右)勢力に接近し、そこを取り込んでイスラムと戦わせる。アメリカではMAGAが、欧州ではAfD・国民連合・リフォームUKといった保守政党が、いずれも親イスラエルに舵を切っています。「右か左か」ではなく「誰が右と左を動かしているか」を見るべきだ、というのが本記事の骨子です。
Q2. エルサイード氏の義父の件は、確認された事実ですか?
主要部分は報道で確認できます。 タイエブ・ジュカク氏はISNA(北米イスラム協会)の創設委員会に少なくとも2007年から名を連ね、CAIRミシガン支部の会長を2005〜2010年に務め現在も理事、そしてエルサイード氏支援のスーパーPACに20万ドルを献金(同PACの調達額のほぼ半分)しています。CAIRとISNAは、ホーリーランド財団裁判で連邦検察が「不起訴共謀者」として名指しした団体です。ただし「不起訴共謀者」は起訴されたわけではなく、有罪判決を受けたわけでもありません。 またエルサイード氏本人が違法行為に関与したという証拠は示されていません。 本記事は「疑ってかかったほうがいい人物」という見立てとして扱っています。
Q3. 実の母親の件は、どこまで確かなのですか?
本人はテロリストとの直接の関係を否定しており、看護師としてイラクで両親を失った子供たちを支援する活動に従事していたと説明しています。 報じられているのは「そうした団体で働いていた」という点であり、本人が資金供与やテロ活動に関与したという証拠は示されていません。 家族の経歴と本人の行為は別のものです。本記事でも、この区別を保って記載しています。
Q4. これはイスラム教徒への差別ではないのですか?
違います。 イスラム文化そのものや善良なムスリムの方々を否定する意図は一切ありません。問題にしているのは、ムスリム同胞団など一部の組織が自ら文書で表明してきた「段階的に政治権力を獲得する」という戦略であり、そして日本政府が準備もルールも整えないまま受け入れを拡大していることです。 準備なく門を開けば、受け入れる側の住民と来日した本人の双方が不幸になります。問題は移民一人ひとりではなく、制度を設計している側にあります。
金子吉友 / あつまれニュースの森 / 2026年8月19日配信「10年後の地政学展望 イスラエルは右に、イスラムは左に」より

