こんにちは。金子吉友です。
2000万人が集まる、国家を挙げた葬儀。そのただ中に、100日以上も姿を見せていない最高指導者が、初めて公の場に現れるかもしれない――。もしその一点が狙われたら、中東は取り返しのつかない全面戦争へと転がり落ちます。
いま、そんな不穏なシナリオが囁かれています。7月4日から始まるイラン最高指導者アリー・ハメネイ師の国葬。ここでイスラエルが暗殺を仕掛けるのではないか、というのです。これは元CIA分析官ラリー・ジョンソン氏の「仮定の話」に過ぎません。しかし、モサドの暗殺の歴史を振り返れば、これを陰謀論として一笑に付すことはできません。
今日は、2026年6月30日の配信でお伝えした内容をもとに、このイラン国葬をめぐる暗殺シナリオと、それが現実になったときに私たち日本を襲う「2つの海峡封鎖」という悪夢について、構造から読み解いていきます。
綱渡りの停戦──カタール協議の裏で崩れる米イラン合意

まず、最新の中東情勢を押さえておきましょう。
2026年6月30日、カタールのドーハでアメリカとイランの協議が行われました。アメリカ側からは特使のウィトコフらが出席しています。テーマは「ホルムズ海峡の安全」とされていますが、本来これはイランの核協議をするはずの会合でした。またしても、肝心の核の議題が、目先の海峡問題へとすり替えられているのです。
そもそも両国は6月17日に「60日以内の停戦を目指す」という覚書に署名したばかりです。ところがこの週末、アメリカ軍によるイランへの攻撃と、それに対するイランの報復が起きました。合意からわずか10日あまりで、停戦はすでに綱渡りの状態にあります。核施設への査察についても、イラン側は合意していないと報じられ、米イラン間で主張が食い違っている。本当の和平合意は、きわめて危うい状況にあるのです。
ここで注目すべきは、この時期まで国葬がずるずると先延ばしになっていたことです。これは偶然ではないでしょう。イラン情勢がある程度落ち着くまでは、2000万人規模の葬儀を執り行うことなど、とてもできなかったということです。逆に言えば、ようやく停戦にこぎつけたこのタイミングだからこそ、国葬が現実の日程に乗ってきた。その「隙」を、イスラエルが見逃すだろうか――そこに、今回のシナリオの出発点があります。
そんな緊張のさなかに、ハメネイ師の国葬が7月4日から6日間にわたって開催されます。
※参照:NPR https://www.npr.org/
7月4日から9日、ハメネイ国葬という「最大の隙」

2000万人が集まる6日間の行程
アリー・ハメネイ師は、2026年2月28日にアメリカとイスラエルによる空爆で暗殺されました。これがイラン戦争の発端となったわけですが、その国葬が7月4日から9日にかけて執り行われます。
行程はこうです。まず首都テヘランで7月4日から5日にかけてお別れの儀式が行われ、6日に大行列。7日には聖地ゴム、8日には隣国イラクの聖地ナジャフとカルバラ、そして最終日の9日、聖地マシュハドのイマーム・レザー廟に埋葬されます。
参加者は最大で2000万人に上ると見込まれています。これは1989年のホメイニ師の葬儀を超える規模です。ロシア、中国、パキスタンの首相、インドなど、各国の代表団も参列するとされています。これだけの人が集まれば、それだけ警備は困難になります。2020年の革命防衛隊ソレイマニ司令官の葬儀では、群衆が殺到して多数の死者を出す事故まで起きました。その教訓から、イラン当局はテヘランで行列のルートを一本に絞らず、広い地域に分散させる対応を取るとしています。かなり神経を尖らせている状況です。
姿なき最高指導者モジタバ・ハメネイの謎

この国葬の最大の焦点が、ハメネイ師の息子であるモジタバ・ハメネイ氏(56)です。
彼は父親の死を受けて、2026年3月8日に新しい最高指導者として選出されました。ところが、それから100日以上が経っても、一度も公の場に姿を現していないのです。テレビにも、映像にも、音声メッセージにも登場していません。理由として、父親を殺した2月28日の空爆で、彼自身も顔と脚に深刻な損傷を負ったと報じられています。あまりに姿を見せないため、「本当に生きているのか」という死亡説まで飛び交っていました。
今回の国葬は、この姿なき最高指導者が、初めて公の場に現れる機会になるかもしれないと見られています。もし彼が姿を現すとすれば、イスラエルにとって最優先の標的が、何百万もの群衆の中にその姿をさらすことになる。だからこそ、ここは狙われる可能性が非常に大きいのではないか、と指摘されているのです。
考えてもみてください。最高指導者が父の代から敵に暗殺され、その息子は空爆で顔と脚に傷を負い、100日も雲隠れしている。そんな国家が、亡き指導者を弔うために国を挙げて2000万人を集める。追悼と警戒、悲しみと緊張が入り混じった、きわめて特殊な6日間です。喪に服す群衆のただ中に、傷ついた新指導者が姿を見せる――それは国民にとっては感動的な瞬間であると同時に、暗殺を狙う者にとっては、二度と訪れないかもしれない好機でもあるのです。この非対称性こそが、多くの人を不安にさせている核心です。
※参照:Reuters https://www.reuters.com/
元CIA分析官ラリー・ジョンソンが警告する「引き金」

ここに来て、元CIA分析官のラリー・ジョンソン氏が、マリオ・ナウファル氏のチャンネルに出演し、このイラン国葬について強い警告を発しました。
彼の言葉を紹介します。「もしイスラエルがモジタバを暗殺しようと試みるだけでも、それは引き金を引くことになる。その時点でイランを抑えるものは何もない。イランはそれからイスラエルを破壊するであろう」。つまり、イスラエルの破壊がイランの国家目標になる、という可能性を指摘しているのです。ジョンソン氏は、イランはそれを実行に移すミサイル技術を持っていると言います。実際、今回の戦争でもイランはイスラエルの防空網をかいくぐり、何度も着弾させてきました。
暗殺が国内の論争を永久に終わらせる
そして彼が最も重視するのが、政治的な帰結です。
イラン国内では長らく2つの立場が対立してきました。一方は「イスラエルが存在する限り我が国は安全にならない」と考える強硬派。もう一方は「欧米との対話や妥協の道を探るべきだ」とする穏健派です。革命防衛隊が強行派、外務省などが穏健派とされ、この2つが革命以来、綱引きを続けてきました。そして、後を継いだモジタバ氏は、革命防衛隊の傘下にあるとされています。
もし最高指導者が敵に暗殺され、その息子まで葬儀の場で狙われたとなれば、強硬派はこう言うでしょう。「ほら見ろ、奴らと会話など通じないんだ。叩くしかないんだ」と。もはや穏健派の主張に誰も反論できなくなる。ジョンソン氏は「葬儀での暗殺は、この国内の論争を永久に終わらせてしまう」と言います。穏健派の声は完全に消え、イスラエルの破壊がイランの揺るがぬ国家目標として固定され、強硬派が国を掌握する――そう指摘しているのです。
これはあくまでジョンソン氏個人の仮定の話であり、この件に触れている著名なアナリストは彼だけです。そこは注意しておく必要があります。
※参照:Mario Nawfal(X) https://x.com/MarioNawfal
モサド暗殺史──ミュンヘンからJFKまで

では、ジョンソン氏の警告はただの妄想なのでしょうか。私はそうは思いません。イスラエルという国が、これまで暗殺を繰り返してきた国だということを振り返れば、その理由が見えてきます。
1972年、ミュンヘン・オリンピックでイスラエルの選手団がパレスチナの過激派に殺害される事件が起きました。これを受けて、当時のゴルダ・メイア首相は「神の怒り作戦」を発動。モサドは事件に関わったとされる人物を、ヨーロッパを中心に世界中で何年もかけて一人ずつ追跡し、暗殺していきました。手紙爆弾、銃撃、車の爆破――手段を選ばずです。この作戦は映画にもなっています。
その後も、暗殺の系譜は続きます。
- 2004年:ハマスの創設者ヤシン師を、ヘリからのミサイルで殺害
- 2020年:イランの核科学者ファクリザデ氏を、AI搭載の遠隔操作機関銃という、まるでスパイ映画のような手法で暗殺。誰も近づかず、衛星経由で標的を撃った
- 2024年:ハマスの政治指導者ハニヤ氏を、イランの首都テヘランで暗殺
- 2024年:レバノンで、数千台のポケベルや通信機に爆薬を仕込み、同時に爆発させる作戦を実行
さらに私は、1963年のJFK暗殺にもイスラエルが関与していたと結論づけています。当時のベングリオン首相とケネディ大統領は険悪な関係にありました。ケネディはイスラエルに偏らない中東外交を志向し、エジプトなどとの和平を模索していた。加えて、イスラエルが進めていたディモナの核開発に対して、査察を何度も要求し、厳しく反対していたのです。ケネディはさらにCIAという組織そのものを解体しようとしており、CIAからも副大統領のジョンソンからも強い恨みを買っていました。暗殺当日の動きをつぶさに解析すると、CIAの人間、とりわけ防諜部門のトップだったJ・J・アングルトンが絡んでいる。その人脈を辿ると、イスラエル、そしてフランスの諜報機関、コルシカのマフィア、アメリカ在住のユダヤ系マフィアのネットワークへと繋がっていきます。人脈相関図を作ると、明らかにイスラエルの関係者が多いのです。
忘れてはならないのが、革命防衛隊のソレイマニ司令官の殺害です。2020年、アメリカはドローンによる攻撃で、他国の要人であるソレイマニをバグダッドの空港で殺害しました。これも、標的を定めれば国境を越えてでも実行する、という彼らの姿勢を象徴する事件でした。
これらの暗殺に共通するのは、「予防的自衛」という名のもとに、敵国の首都であっても、場所も手段も選ばずに実行するという徹底ぶりです。ヘリからのミサイル、AI搭載の遠隔操作機関銃、数千台のポケベルの同時爆破――手口はますます高度化し、非情になっています。ファクリザデ暗殺で使われた、衛星経由で遠隔操作される機関銃などは、まさにスパイ映画の世界が現実になったものでした。この技術力は、モサドを象徴する事件として世界に衝撃を与えたのです。
一国の大統領さえ、なきものにする。彼らにとって、それは厭わないことなのです。だからこそ、今回のイラン国葬を狙う暗殺も、「ありえない」と最初から断定してしまうのは、あまりに浅はかだと私は思います。イスラエルという国の行動原理を歴史から学べば、むしろ「やりかねない」と身構えておくほうが自然なのです。チャンスを狙い、準備が整えば、できることはやってしまえ――そう考えても不思議ではない相手なのですから。
※参照:金子吉友ブログ「米イラン合意の署名はなぜ『ベルサイユ宮殿』だったのか──モサドの暗殺計画」 https://blog.kanekoyoshitomo.com/?p=1985
もし暗殺が起きたら──予想される5つの連鎖

では、実際にこの暗殺が起きてしまったら、何が起こるのか。予想される連鎖を整理しておきましょう。最悪を想定しておくことには、意味があります。
第一に、イランによるミサイルの大規模報復です。これまでイランはエスカレーションを恐れ、報復をどこか抑制的に行ってきました。しかし最高指導者を国葬という場で狙われれば、国の尊厳そのものへの侮辱と受け止められ、抑制は完全に外れる。ありったけのミサイルがイスラエルの都市に撃ち込まれる事態が考えられます。
第二に、ホルムズ海峡の封鎖。ここが封鎖されれば原油が高騰し、物価が上昇し、世界経済は大混乱に陥ります。
第三に、アメリカの巻き込まれと戦争の再燃。イランとイスラエルが再び戦争になれば、アメリカも巻き込まれ、いま進んでいる和平協議は吹き飛びます。
第四に、イランの核武装への一直線。国内政治が穏健派から完全に強硬派へ移り、「核兵器は持たない」という建前のタガが外れ、核へと一直線に進む。
第五に、イスラム世界の反イスラエルでの結束。これまでイランと距離を置き、対立してきたサウジアラビア、トルコ、エジプトといった国々が、反イスラエルで連帯する。これはすでに現実の動きとして始まっています。先日、イランのペゼシキアン大統領がパキスタンを訪れ、パキスタン・カタール・サウジ・エジプト・トルコを含むイスラム諸国と新たな安全保障構造を築きたいと語りました。この「パン・イスラム同盟」に発展する可能性が指摘されているのです。
なお、この背景にある「核抑止の論理」については、革命防衛隊系のファルス通信が興味深い議論を展開しています。その記事のタイトルは、ずばり「原子爆弾を製造する以外に選択肢はない」というものでした。イランにはもはや核抑止力を達成する以外に道がない、というのです。
その論理はこうです。核抑止力を持てば、イランに対する軍事オプションを交渉のテーブルから排除できる。核とは、原爆を保有するアメリカやイスラエルに対して「力の均衡」を達成するための手段であり、戦争を完全に防ぐためではなく、紛争の範囲を制御可能なものにするためのものだ、と。彼らはかつてアメリカが中国を核で二度脅したが、結局アメリカが中国と交渉のテーブルについたのは、中国が原爆を製造した後だった、という歴史も引き合いに出しています。
そのうえで、紛争を「エスカレーションの梯子」と捉えます。下段には暗殺や代理勢力への攻撃、中段には相互の領土への限定空爆、最上段には国家を滅ぼす全面戦争が位置づけられる。イスラエルはサムソン・オプション(存亡の危機に核を使うドクトリン)で最上段しかカバーしていない。だからイランは、核の閾値を超えない範囲で、下段から中段までの反撃を続けてきた、というのです。実際、イランが2025年から2026年に行った攻撃は、梯子の下段から中段への「計算されたジャンプ」であり、イスラエルの核による報復を引き起こさない範囲にとどめられていた、と分析しています。
つまり、暗殺という下段の一撃が、この慎重に保たれてきたバランスを崩し、イランを一気に核武装へと追い立てる引き金になりかねない。この構造は、以前の記事「ガザで『丸儲け』する者たち」でも触れたイスラエルの核ドクトリンと通じています。あくまでこれは強硬派の主張ですが、彼らがなぜ核にこだわるのか、その内在的な論理を知っておくことは重要です。
暗殺の連鎖と日本──2つの海峡封鎖という悪夢

そして、この問題は決して他人事ではありません。暗殺と報復の終わりなき連鎖は、ホルムズ海峡の先にいる私たち日本を直撃します。
ソマリランドという「次の戦争の火種」
いま新たに浮上しているのが、ソマリランドをめぐる動きです。ソマリアからの一部独立を目指すソマリランドを、イスラエル政府が国家承認し、アメリカも承認しました。このソマリランドは、紅海の対岸にあるイエメンと向かい合っています。イエメンにはイランが支援してきたフーシ派というイスラム勢力があり、彼らがソマリランドへの攻撃を示唆し始めているのです。ソマリランドにはイスラエル軍が進出しているため、フーシ派は非常にピリピリしています。
ここで問題になるのが、バブエルマンデブ海峡です。ホルムズ海峡とは別の、アフリカの角と呼ばれる地域にあるもう一つの要衝です。この海峡が封鎖されるリスクも取り沙汰されている。つまり、ホルムズ海峡とバブエルマンデブ海峡という2つの海峡が同時に封鎖されるリスクが高まっているのです。
そうなれば、原油の9割を中東に依存する日本は、ひとたまりもありません。ガソリンも電気も食料も高騰し、私たちの食卓を直撃します。ホルムズが安定に向かう一方で、イスラエルは「次の戦争の火種」をソマリランドに仕込んでいる。報道もされていないこの動きは、非常に危なっかしいものです。日本のエネルギー主権のなさが、ここでも露呈します。この構造は、「自衛隊に『パランティアAI』が入った日」で論じた、日本の主権のもろさとも地続きです。
考えてみてください。ホルムズ海峡が「安定に向かっている」という報道に、私たちはつい安心してしまいます。しかし、その裏で、地図の反対側にあるもう一つの喉元に、静かに刃が当てられている。イスラエルにとって、一つの戦線が鎮まりかけたら、次の戦線を用意しておく――それは負ける材料を各地に「底堅く巻いておく」ような、周到な布石です。フーシ派を刺激し、ソマリランドに軍を進め、いつでも紅海の物流を止められる態勢を整えておく。これが意味するのは、中東の火種は決して一つではなく、いくつも並行して仕込まれているということです。
日本は、そのどれか一つが着火しただけで、エネルギーと食料の供給網を揺さぶられる。にもかかわらず、この国はエネルギーの自立についても、外交上の独自の立ち位置についても、ほとんど無防備なままです。中東の一発の銃声が、地球を半周して私たちの生活を直撃する。その回路が、いま確かに存在しているのです。
まとめ──最悪を想定しておくことに意味がある
最後に、公平に申し上げておきます。今回のイラン国葬をめぐる暗殺の話は、あくまで元CIA分析官ラリー・ジョンソン氏の個人的な仮定であり、複数のメディアが報じている段階ではありません。他のアナリストはこの件に触れていない。陰謀論だと考えたい方は、どうぞご自由に受け止めてください。
しかし、それでも残る、動かしがたい事実があります。イスラエルは、ミュンヘンからファクリザデ、ハニヤに至るまで、敵国の首都であっても、場所も手段も選ばず暗殺を繰り返してきた国だということ。姿なき最高指導者モジタバが、2000万人の群衆の中に初めて姿を現すかもしれないということ。そして、昨日お伝えしたように、ネタニヤフが去ったあとに控えるベネットもまた強硬派であり、イスラエルという国の本質は変わらないということです。この点は「『見捨てられるイスラエル』報道の罠」で詳しく論じました。
そして忘れてはならないのが、ネタニヤフ首相自身の動機です。彼はいま、収賄・詐欺・背任の裁判で追い詰められており、もし首相の座から落ちれば、牢獄行きがほぼ確定していると言われています。それを避けるには、戦争という「延命装置」を回し続けるしかない。だからこそ、アメリカやその同盟国で偽旗のテロを起こす、あるいはこのイラン国葬で暗殺を仕掛けて紛争を再燃させる――そうした動機が、彼には構造的に存在するのです。イスラエルとしても、このままイランとの戦争が落ち着いてしまっては困る。この機に乗じてイランの政治体制を転覆させ、核を排除するところまでやり切りたい。そう考えていても、何の不思議もありません。
メディアは「陰謀論」という言葉で、この可能性を片付けようとするかもしれません。けれども、表層ではなく構造を見てください。起きてから「そうだったのか」と気づくのでは遅い。起こらなければ、それは回避できたということで、良かったという話になります。最悪を想定しておくことにこそ、意味があるのです。
そして私たち日本は、遠い中東の一発の銃声が、そのまま食卓を揺さぶる場所に立っています。エネルギーの主権を持たないこの国の現実を、私たちは直視しなければなりません。真の独立とは、真の主権とは何か。私たちは何度でも、その問いに立ち返らなければなりません。
ここまでお読みくださりありがとうございます。また次の記事でお目にかかりましょう。
今回の内容をさらに詳しく解説した動画は、私のYouTubeチャンネルで公開しています。ぜひご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. なぜイスラエルがイラン国葬で暗殺を狙うと言われるのですか? A. 100日以上も公の場に現れていない新最高指導者モジタバ・ハメネイ氏が、7月4〜9日の国葬で初めて姿を現す可能性があるためです。イスラエルにとって最優先の標的が、警備の難しい2000万人規模の群衆の中に現れることになり、元CIA分析官ラリー・ジョンソン氏が「絶好の機会になりうる」と警告しています。ただし、これは現時点で彼個人の仮定の話です。
Q2. モジタバ・ハメネイとは何者ですか? A. 暗殺されたアリー・ハメネイ師の息子で、2026年3月8日に新しい最高指導者に選出されました。革命防衛隊の傘下にある強硬派とされます。2月28日の空爆で顔と脚に重傷を負ったと報じられ、就任後100日以上、テレビにも映像にも一切登場していないため「姿なき最高指導者」と呼ばれ、死亡説すら流れています。
Q3. 暗殺が起きた場合、日本にどんな影響がありますか? A. ホルムズ海峡に加え、ソマリランド情勢の緊迫でバブエルマンデブ海峡も封鎖されるリスクが高まっています。2つの海峡が同時に封鎖されれば、原油の9割を中東に依存する日本は原油・ガソリン・電気・食料の高騰に直撃されます。中東の一発が、そのまま日本の食卓を揺さぶる構造です。
Q4. これは陰謀論ではないのですか? A. 現時点では一人の分析官の仮定であり、断定はできません。しかしイスラエルはミュンヘン事件後の「神の怒り作戦」から、ファクリザデ暗殺、ハニヤ暗殺まで、敵国の首都であっても暗殺を繰り返してきた実績があります。「ありえない」と最初から切り捨てるのではなく、最悪の可能性として構造的に備えておくことに意味がある、というのが本記事の立場です。

